大空025 ページ23
Noside
「ご、獄寺くん!? な、何で!?」
突然に敵意を向けて来た獄寺にツナは狼狽える。
だが、獄寺は冷静に目の前のツナに言う。
「芝生頭から何処まで聞き出したかは知らねぇが、情報不足だったな! 俺の母親は幼い時に亡くなっていて、沢田さんは、その事をご存知だ! 言い逃れは出来ないぜキッド」
獄寺がそう言い切ると、さっきまで狼狽えていたツナの表情は消え不敵な笑みえと変わる。
「そうだったのですか、私とあろう事がミスをしてしまいました」
「フン! テメェがその程度の野郎だっただけの話だろうが」
「これでも優秀な警察を欺く程度はあったと自負していましたがね」
ツナや獄寺にこうも変装を簡単に見破られたキッドは内心では焦っていた。
しかし、焦りを表に出すことなく話し続けた。
「しかし貴方といい、この沢田綱吉と言い、私の変装をこうも見破るとは感服します」
「確かにテメェの変装は凄いが、長く接していれば違和感を感じるんだよ」
「それほど長くは居なかった筈ですがなるほど、私の変装もまだまだ未熟だったようですね」
ポーカーフェイスに笑うキッドに獄寺は嫌そうな顔をする。
「御託はいいからさっさと変装を止めてクロームと芝生頭の指輪を返しな! あの指輪はテメェには不必要な代物だ」
「それは出来ません。私も指輪を奪わなければいけない理由があるのでね」
キッドはツナの姿のままで不敵に笑う。
獄寺はツナの姿で人を馬鹿にしている様な笑い方をするキッドに怒りを覚える。
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