検索窓
今日:6 hit、昨日:15 hit、合計:3,831 hit

大空356 ページ19

NOside




第三者side


「おかえりなさいませ、陛下」


アルバレス帝国の城で陛下と呼ばれた男を真っ先に迎え入れたのは銀色の髪を束ねた眼鏡の青年。
問題は、彼が迎え入れた人物だ。


「ただいま、インベル」


その男は大陸イシュガルにて最凶と称される黒魔導士、ゼレフなのだから。


「早速だけど12を全員集められるかい?」


「すぐには・・・」


ゼレフの願いに“冬将軍インベル”は申し訳なさそうに答える。


自由気ままなゼレフに嫌味を言ったインベルの後ろから金髪の女性と色黒の男が姿を現す。


「皇帝に春の風など似合うまい」


「砂漠!!そうさ、たんたは死の大地に舞う砂塵がいい!!」


インベルの例えを否定したのは“戦乙女ディマリア”と“砂漠王アジィール”。
その声を聞いたゼレフは後ろを振り返る。


「ディマリア、アジィール、元気そうだね」


「2人とも、陛下に対する言葉にはもう少し―――」


「いいんだよ、インベル」


アルバレス帝国皇帝のゼレフに対する話し方にインベルが注意しようとするが、それは穏やかな性格のゼレフによって阻止された。


「そういう陛下もお元気そうで・・・ずいぶんと明るくなられた」


そこにまた新たに1人、今度は白い髪と髭を伸ばし、大きな杖をついた老人がやって来る。


「そうかな?」


「答えは出た・・・ということですかな?最終決戦の」



“魔導王オーガスト”齢よわい80は越えているであろう風貌ながら、その雰囲気なただならぬものを感じさせるほどにキリッとしていた。


「イシュガルでは竜王祭と言うんだよ」


「戦い!!いい!!いいぞぉ!!」



そこにいた全員が2人の会話に笑みを浮かべる。アジィールに至っては、頬を高揚させ今にも飛び出さんばかりだ。

虹空357→←虹空356



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (2 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
4人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:小町&五月雨 x他1人 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年6月11日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。