大空028 ページ12
ＮＯside
「賭が学校中の噂になっているというわけか？」
「はい…お父様」
「まぁ、どっちにしても五教科トップを目指しているんだろう？ミカ…むしろ、気合いが入るだろうな。……向こうがなにを企んでいるかだが……」
「はい」
そう言う中で、勉強は続いている。
そして、不真面目な態度のカルマに怒る殺せんせーに対してフツーの先生みたいに安っぽくてつまらない。
そして、A組の出した条件に裏がありそうだ。
「勝ったら、何でもひとつかぁ。学食の使用権とかほしいな〜」
「そうでも無さそうだな」
そう言ったのはカエデだ。
「赤羽業の懸念が大当たりだ」
そう言ってカエデが取りだしたのはパソコンだ。
「これは？」
「A組のパソコンを調べて見たんだが……。どうやら、A組はこの契約書にサインさせるつもりらしい。
記録は保存されてなかったから一部しか手に入れる事が出来なかったが……。
全、五十に渡る項目でE組がA組に従属を誓わされる地位協定だ。
朝は整列して登校を笑顔で迎える。
勉強のアシストの義務化。
学食での給仕や学校行事の機材設置の代行。
一週間に一度、新しい芸を覚えて披露などある。
民法に引っかからないが……。
これを一瞬で考え出したとしたら、あの理事長の息子は親が親ながら恐ろしい男だ」
「はい、爽やかな顔ときれい事の裏に腹黒い戦略と支配欲があります。
それに、下の者達も気づいています……。
実力とカリスマがそれを正当化させている。」
カエデの言葉にE組が絶句する中で、ヨミが呻くように言う。
「まぁ、どっちにしても勝たなくちゃいけない勝負だ。
百億円に地球の未来。
そこに、俺達の今後の学園生活の環境が加わっただけだとは言え、これにサインしたら暗殺が難しくなるけれどな。
なら、死ぬつもりで一位を目指すと言う事だ」
ＮＯside終
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