大空79 ページ20
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突如、目の前のモニターがブー、と嫌な音を立てた。
中央でリングの反応を示すその円を見て、作戦室ブリーフィングルームに集まった面々が色めき立つ。
「何だジャンニーニ」
「一瞬ですが、データにない強いリングの反応が……黒曜ランド周辺です」
「黒曜ランド!?」
『六道骸の根城か…。』
だが沢田綱吉は、敵かもしれないなというラル・ミルチの指摘に、「違う」と言い切った。
「ボンゴレリングを持った、クロームかも……!」
「ラルさん、私もそんな気がします」
「……超直感と巫女が言うんだ。ほぼ間違いない」
「やはりデータ不足ですね。レーダーに映った本物かどうか計りかねます」
「どうしよう……もしクロームだとしたら、こんなことしてる場合じゃ」
レーダー感応画面だったはずのスクリーンが、今度は警報とともに緊急暗号通信を映し出した。
コンマが並んでいるということは、暗殺部隊からの接触だ。
「カエデさん、まさか…」
『まず間違えねぇ…。』
「やはり暗号コードはボンゴレのものですよ。デジタル匿名も一致」
「じゃ、じゃあ……」
沢田綱吉がジャンニーニの報告に驚いたように目を見開いた。
そして、間を置かずに響き渡るは、ヴァリアーの鮫の大音声。
『う゛ぉぉおおい!! 首の皮はつながってるかぁ!! クソミソカスどもぉお!!』
『……うるせぇ、カス鮫』
「ふふ、お久しぶりです。スクアーロさん」
ユニは笑顔で微笑んだ。
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