君の1番になりたい【HQ 佐久早聖臣】 (ページ10)

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古「あ！！この間の！佐久早にプリント！」

佐「！」

まろ眉君が声をあげ驚く。
隣に立つ佐久早君も声には出さないものの驚いているようだ。

花「…A知り合い？」

『……いや…知り合いと言うか、バレー部の人達…？』

花「？(もしかしてこの間体育館に届け物したとかなんとかってやつ？てか背デッカ)」

古「あー、突然ごめんね。俺、1年の古森元也。んでこっちが」

佐「……佐久早聖臣…この間はどうも」

『あっいや…頼まれた事ですので…。私は三好Aです。同じ1年。』

花「Aと同じクラスの小春花。というか、何か用があって来たんじゃないの？」

怪しそうに2人の事を見る花。

古「…実は俺達そこで昼飯食っててさ、ピアノの音聞こえたから誰かいんのかなーって思って(類は友を呼ぶってか、2人とも顔面偏差値たけぇ)」

えへへと笑いながら外を指差し話すまろ眉君、もとい古森くん。

『もしかして結構音響いてたかな…？ここら辺滅多に人通らないから気にしないで弾いてて…』

佐「響いてた」

『うっ……すみません』

古「いや！謝んないで！こいつもそういう意味で言ったんじゃないから！な！佐久早！」

古森君の言葉に無言で頷く佐久早君。

佐「………いつも違うだろ、曲」

『(いつも？)…うん、その時の気分で弾いてるから』

佐「即興って事？」

『そうそう！だから基本同じのは弾けないんだよね』

古「へ～、なんか凄いな。俺ピアノの事全然わかんないけど、聞いてて凄い上手いんだな！ってのはわかる！」

『ふふっ…ありがとう』

花「Aのピアノは聞いてると癒されるんだよね～」

佐「……わかる」

『えっ…本当？！嬉しいなぁ…』

予想外の感想につい頬が緩んでしまう。

古「…俺達明日もここ来ていいかな？」

『うん、もちろん』

花「同じく」

古「ありがとう！よかったな、佐久早！」

佐「うるさい古森」

古「なんでだよ！」

この日を境に、2人は昼休みに音楽室へ来るようになった。