32 ページ33
『ちょっと心の準備が…』
花「大丈夫大丈夫！」
頑張れ！と言う花を不安そうに見てしまう。
その時稲荷崎バレー部が入口から出てきた。
侑「Aちゃん！」
『侑君！試合お疲れ様』
侑「(あ〜制服姿むっちゃ可愛ええ)ありがとう。まあ負けてしもたけど」
『うちの高校強かったでしょ』
侑「次は勝つで」
そう言う侑君の目はギラギラしていてバレーしか見えていない様だった。
しかしその後に、あーとかうーんとか唸り始め首をかしげる。
『どうしたの？』
侑「んん゛っと…なんやあの…」
『？』
侑「……俺どやった？」
恥ずかしそうにこちらを覗き込む侑君。
どうって…
『凄かったよ？』
侑「いや、うん。そういうのやなくて…」
治「…ツムはな、今日負けてしもたけど俺格好よかったかて聞いとんねん」
侑「なっ！おま！サムいきなり出てくんなや！ちゅーか適当な事言うな！」
侑君の後ろからひょこっと顔を出した治君。
治「あれ、そういう意味ちゃうん？」
侑「ちゃう！…くなくない！黙っとれ！」
治「なんやねんそれ。…まあええわ、俺宮治。Aちゃんやろ、よろしゅう」
『あ、うん。三好Aです、よろしく』
侑「おっまえ！何Aちゃんの事気安く呼んどんねん！」
銀「おい侑やめや。ここ他校やぞ」
角「ごめんね、騒がしくて」
『いえ…大丈夫です』
花「あっ、ちょっとA…」
花に呼ばれ振り返ろうとした時、突然腕を掴まれ後ろにバランスを崩す。
そのまま誰かにぶつかり、顔を上げると佐久早君がいた。
佐「何してんの…」
不機嫌そうに侑君達の事を見る佐久早君。
…ちょっと待って凄い近いんだけど、私絶対顔赤いよどうしよう
侑「あ゛？…なんや佐久早君やん、何してるて…見てわかるやろ世間話やで」
そう言い私の手を掴む侑君
侑「な、Aちゃん」
佐「離せ」
侑「…何で？関係あらへんやろ、それとも自分Aちゃんと付き合うてるん？」
佐「黙れ、関係ないだろ。良いから離せ」
侑「おいなんやその言い方、何様やねんお前」
治「おいツムやめときや」
古「佐久早落ち着けって」
私は睨みあってる2人に腕と手を掴まれたままでどうする事も出来なかった。
花「ねえ、A困ってるから離してあげて」
花の一言で私の事を見る2人、侑君は謝って手をすぐ離してくれた。
が、佐久早君は動かず腕を掴んだまま私をじっと見ていて、何故か私は目を逸らせなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 182人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：にきい | 作成日時：2020年5月25日 23時
