19 ページ20
突然ですが、私は今兵庫に向かっています。
体力測定後の連休に、小さい頃ピアノを教えてくれた黒田先生に呼ばれ、大学オーケストラを見に行く。
団員の人達とは先生を介して面識があり、優しい先輩達に会うのはとても楽しみである。
『やっと着いた…稲荷崎高校。』
長旅を終え、たどり着いた先は大学と同じ系列の稲荷崎高校だった。
大学の音楽室が改修工事で一時的に使えなく、今はここで練習しているらしい。
『(稲荷崎は吹奏楽強いんだよね)』
校門を潜り、先生に電話する。
『もしもし、三好です。着きました。』
黒「Aちゃん!長旅ご苦労様。悪いんやけど、そのまま体育館に来てくれる?」
『体育館ですか?音楽室じゃなくて』
黒「今日体育館貸してもらえる日でな、そっちで練習するんよ。」
『わかりました。今から向かいますね』
黒「頼むわ。まだ午前中やからバレー部練習しとると思うけど、上で見ながら待っといてな」
『はい。』
そういえば佐久早君達が稲荷崎はバレー強いって言ってたな。
ちょっと見るの楽しみ…!
体育館に着き、練習中の部員達を見る。
やっぱりバレー部って皆背が大きいんだな…
何故か女子生徒がちらほらいて練習の応援をしていた。
皆熱心だな…
「侑くんかっこええ〜」
「侑くん頑張って!」
黄色い声援を送る女子生徒達。
アツム君の人気は凄いようだ。
わ、金髪の人サーブ凄いな…
コートの後ろギリギリに入ったボールを見て思わず拍手してしまう。
それが聞こえたのか、金髪の人が振り返り目が合ってしまう。
「侑くんこっち見た!」
「聞こえたんかな!手振っとこ!」
なるほど、金髪君がアツム君なのか。
視線を戻すとアツム君はまだこちらを見ていたが、誰かに呼ばれたようで行ってしまった。
やっぱり佐久早君達の言う通り、素人の私でも練習を見て稲荷崎の強さが伝わった。
「今日の練習はここまでや!片付けた後は邪魔にならんよう各自ストレッチ忘れるんやないで!」
「「はい!」」
どうやら練習は終わったようだ。
いつの間にか黒田先生も体育館に来ていたので挨拶をしに向かう。
182人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:にきい | 作成日時:2020年5月25日 23時