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ベンチに腰かけ空を見上げれば、
風に沿って流れる雲。のどかにゆっくり、時間だけが過ぎて行く。
ただぼーっと雲を見て、何もしない、何も考えない。
俺が唯一無でいられる時間。
安定剤のおかげで感情に左右されることはない。やけど、感情はなくても何かしら考えることはする。
だからホンマに、この雲を見つめているときだけが、心から無心になれる瞬間やねん。
「�陲舛磴鵝帖�」
どこからやろう。俺を呼ぶ低い音。
低くて、でも耳にそっと馴染む。聞き心地のいい落ち着く音色。
その音を、その声を出す奴は、俺の知ってる人間では１人しかおらん。
「やっぱり、�陲舛磴鵑笋鵑福�」
視線を横へと移すと…
また背が伸びたんちゃうか。
あの時よりもさらに男前になりよったな。
今は、今は会いたくなかったで。
……“流星”
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作者名：#ねこやんま | 作成日時：2021年9月29日 18時
