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分かってる。
人当たりが良くて
好意を無碍に出来ない優しさも
ちゃんと俺を見にきてくれてたんだってことも
だからさっきの光景すら許容できない自分自身に、
なによりもイライラしてしまう。
ガチャン、とドアの閉まる音とともに
少し息を切らしたAが
リビングに入ってきた。
「祐希、なんで帰っちゃうの、」
「……わかんないの？」
「…ほんとは嫌だった？私が見に行くの、」
「違う」
「じゃあ、なんで」
俺の顔色を気にして
いつもより丁寧に言葉を選ぶのも
Aなりの気遣いなのに、
怖がられてるのかなって
余計に苛立ちを助長してしまって。
開けたままになっていたドアを閉めて、
そのままAの背中を
そこに押し付けた。
ドン、と強い音がして顔を歪めていたけど
気にしないフリをして
首元の開いたニットから覗く鎖骨に
強く噛み付いた。
「っいた、」
「………俺だけ見ててよ」
「えっ、？」
「Aの視界にいるの、俺だけじゃダメ？」
「…祐希？」
なんて酷いこと言ってるんだろう。
Aに甘えて、優しさに漬け込んで、
情けないところばっかり見せてる。
ずるずるとその場に座り込むと
Aも同じように腰を下ろして。
見に行ったのじゃなくて、他のひとと喋ってたから？
それがイヤだった？
と柔らかい声色で聞いてくるから
認めたくないけど、無言で頷いた。
同時に顔を上げると、
Aの首元の赤い痕に少し血が滲んでいて
視界に入れた途端に、我に帰った。
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詩音(プロフ) - 一気に読みました。年下彼氏な祐希くんと大人な夢主ちゃん楽しかったです。後半は日常の一コマと言う感じでしたが今後の更新予定はありますか？ (2020年7月22日 16時) (
レス) id: 18307f7f6c (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - みずきさん» ありがとうございます。カッコいいだけじゃない祐希くんが好きなのでついかわいくなってしまいます（笑） (2019年10月23日 22時) (レス) id: 432db93a9f (このIDを非表示/違反報告)
みずき(プロフ) - 好きです！！！年下彼氏…最高です (2019年10月23日 21時) (レス) id: 8a2a6974ea (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - おちびさん» コメントありがとうございます！感想いただけて嬉しいです。スローペースですが書いていきたいと思いますのでよろしくお願いします* (2019年10月23日 0時) (レス) id: 432db93a9f (このIDを非表示/違反報告)
おちび(プロフ) - このような大人な恋愛小説を探してました！続き凄い気になります！これからも頑張ってください。 (2019年10月21日 23時) (レス) id: ebe82bd864 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリ | 作成日時：2019年10月9日 22時
