僕のｵﾖﾒさん (ページ19)

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③

『ただいまぁ』

丸「ふぇっ？」

冷蔵庫を覗いた途端に声が聞こえてきておどろく。

玄関には愛しい人の姿。

丸「え、どうしたん？忘れ物？」

『へ？あー、お仕事、辞めてきました。』

へへへって照れてるAの髪を撫でる。

丸「それで良かったん？」

『うん、大満足よ。

隆平といる方がよっぽど幸せだし、優秀な後輩もいるし。』

Aの言葉で肩の力がスっと抜ける。

丸「すき、すき。大好き。愛してる」

『直球だねぇ。』

抱きしめた僕をそっと包んでくれる。

ヨシヨシって頭撫でてもらう。

『……だから、隆平のお嫁さんなってもいい？』

丸「もちろんやん。ずっと傍におって？」

『うん。』

そっと、唇が重なる。

長いまつ毛が頬を撫でる。

Aの目が潤んで見えたのは、

僕の目も涙で揺れてたからかもしれない。

丸「……僕と、結婚してください。」

『はい。喜んで。』

その場にない、指輪をお互いに填める。

エアー指輪交換。

結婚しないって思ってた。

意味ないって思ってた。

こんなにも、意味を持ってるって思ってなかった。

愛してるよ、A。

ずっと傍にAを感じてるよ。

今本物の指輪が光る手を眺める。
、

丸「ふふ」

『何？』

丸「Aの物っていうシルシやね」

『ちゃんとお嫁さんになれたかな？』

丸「うん、僕のAなんやもん。僕のお嫁さんやろ？」

『うん。』

…僕のｵﾖﾒさん終…

……