暗殺教室【短編集】 (ページ1)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:663 hit

vanpaia【赤羽カルマ】ページ1

カルマside

＿＿＿嗚呼、頭が痛い。血が、血が足りない。

＿＿＿Aちゃんの血が

＿＿＿＿＿＿欲しい

自分の頭から血が流れているのを感じながらふらふらと歩く。

『あれ？その赤髪は、……カルマくん、かな？』

後ろから声がして、ゆっくりと振り向けばそこにはニコリと笑う君がいた。

ねぇ、何でここにいるの？

吸血鬼って危ないんだよ？早く帰らないと

＿＿＿襲われちゃうよ？

いろんなことを言いたいのに、声が出ない。

すると、振り向いた俺を見て君は慌てふためいている。

そんなに慌てないで？痛くないから・・・

怪我を見てびっくりしたんでしょ？

『って、頭から血が流れてる……！止血しなきゃ……ッ！』

何があったの？ともどうかしたの？とも聞かないAちゃんに、少し安心する。

「ご……めんッ！」

そんな君の優しさに、温もりに甘える俺は悪い子ですか？

Aちゃんの方へ倒れ込む。

夜だからなのかな？色気が増して見える。

そんな君の首筋にカプリ、と噛み付いた。

『ッ…！ん…ぁか………るまくっな……にして…！』

甘くて美味しいどろりとしたものが俺の喉を通って体に入っていく。

「こんなの飲んだら、戻れないや」

『………』

呆然と立ち尽くしていたAちゃんは、へなへなと地面に座り込んだ。

そのまま君を気絶させ、俺の腕の中に収める。

「結構、気持ちよかったでしょ？」

腕の中のお姫様に小さな声で呟いた。

－vanpaia【赤羽カルマ】－