誰より優しいキミだから②【iwfk】 (ページ13)

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守るページ13

黄side

自分の家に帰るのと同時に仕事に復帰してただ目の前の仕事をがむしゃらにこなした。

メンバーも、ふっかも心配してることは分かってる。
でも今はただ何も考えたくなんてなかった。

たとえ直接は守れなくてもこうやって仕事を頑張ることがグループを、ふっかを守ることになるはずだから…。

紫「照…」

ふっかに名前を呼ばれることだけが今の俺にとって生きる意味だとすら思う。

だけどそれじゃダメだから、俺はふっかを無視するんだ…。

黄「ふっか…」

頭を撫でてくれた感覚が、抱きしめてくれた温もりが欲しくて堪らなくて毎晩毎晩ふっかを探してるんだ。

ふっかの匂いがしない自分の家は落ち着かなくて眠れない夜をただやり過ごして。

朝になれば話せなくても、触れられなくても、ふっかと同じ場所に居られる。

黄「きゅーん…」

あれ、なんかよく分からないけど身体が…。

まあいっか、身体がどうなろうとふっかが隣に居ないことは何も変わらないんだから。

黄「きゅーん、きゅーん…」

群れをおさめられるくらい立派な狼になったはずなのにこれじゃ母親を呼ぶ子犬じゃねえか。

ねえ、ねえふっか…俺、ふっかのこと呼んでるよ…？
ふっか、ふっか…迎えに来て…？