誰より優しいキミだから②【iwfk】 (ページ12)

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世間ページ12

黄side

まさかふっかに叩かれるなんて思ってなかったからびっくりしたけどふっかのビンタは兄貴や親父のそれとは違って心が温かくなった。

ふっかはこの世界で誰よりも、俺自身よりも俺を差別なく愛してくれる。

ふっかは俺が狼になることを歌やダンスの上手い下手、走りの早い遅いと同じだと言ってくれた。

それはきっと世間とは少し違う認識だろう。

きっと狼になりますと言ったら大半の人は気味悪がったり怖がったりすると思う。

そんなことは分かってるけど、俺にはそんなことは重要じゃないから。

黄「ありがとう…」

世間にどう思われたっていい。
ただ一人ふっかにそう思って貰えるのなら。

だけど、だからこそ俺は…

黄「自分家に帰る前にそう言って貰えて良かった」

紫「照っ…！！」

ごめんふっか、でもこのままだと俺は確実にふっかを縛り付けてしまうから。

ふっかだってそんなことは望んでないでしょ…？

黄「お願い、分かってふっか…」

ふっかがこの家にずっと居ろって言ってくれてものすごく嬉しかったよ。

できることなら、ずっとこのまま…。

紫「分かった…」

自分から終わらせたのに、なんでこんなに苦しいんだろう。

ごめん、ごめんふっか。
だけどこれが、これだけが俺がふっかにしてあげられることだから…。