桃色わんこ

送別会 ページ17

貴方side

送別会当日、今朝の大介はほんとに大変だった。

朝から私を行かせないようにあの手この手で身支度を邪魔してきてやっと準備が出来たと思ったら今度は玄関で通せんぼ。




中村「せんぱーい、飲んでますか？」


「仕事残ってるからそんなに飲めないの」




中村さんは3年前に入ってきた後輩。

て言ってもこの部署では先輩なんだけどね。




中村「いいなあ寿退社…」


「中村さんは彼氏とかいないの？」


中村「そんなのいたら苦労しませんよー…。
いいんです、私には阿部ちゃんが居るんで！！」




阿部ちゃんって大介が寝言で言ってた人と同じ名前だな。





中村「見てください、私の癒しの阿部ちゃんです」





中村さんがそう言って見せてきたスマホの画面に目を奪われた。
だって阿部ちゃんと言われる人の隣に大介写ってるんだもん。





「こ、この人は…？」


中村「先輩はさっくんの方が好みですか？
この隣に写ってるのは佐久間大介、阿部ちゃんと同じSnowManです」




ずっと家にいていざ外に出ると警戒するように周りをキョロキョロきたり、今までの大介の行動がパズルのピースのように当てはまっていく。




中村「でもさっくん、病気療養でしばらく活動休止なんですよね…」




そう言って「うわーん」と言って机に伏せる中村さん。


SnowMan…名前だけ聞いたことある…。


病気療養ってどういうこと…？
大介はどこか悪いの？


もう頭がパニックでそのあとの記憶はない。

心ここに在らずだったからか上司に体調悪そうだから帰っていいよって言われて家にどうにか帰ってきた。


だけどいざ家に着くと大介とどんな顔で会えばいいか分からなくてマンションの下の公園に大介が眠るだろう時間までいることにした。

家→←膝枕

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