相反する気持ち ページ26
橙side
めめに甘えて散々泣いて、泣き止む頃には泣きすぎて頭が痛くなってもうてた。
黒「いっぱい泣いて喉乾いたでしょ?」
そう言ってめめは水を差し出してくれた。
水を受け取ってひと口飲むと一気に身体中に広がったような感覚になってなんだかスッキリした。
橙「迷惑かけてごめん、ありがとう…」
黒「迷惑なんて思ってない」
橙「めめは優しいな…」
その優しさが俺に向けられることが嬉しくて、苦しい。
オメガとしての自分とただの男としての自分が存在してるみたいに相反する気持ちが自分の中に存在しているような感じがしてどうしたらええか分からへん。
黒「誰にでも優しいわけじゃない、康二だからだよ」
その言葉が嬉しくて、でもきっとめめはそんなこと言いながら困ってる人が居たらほっとけへんのやろなって少しだけ切なくなる。
橙「ごめんめめ、やっぱり俺は番には…」
これ以上苦しくなる前に、めめと離れられる内に改めて断ろうと思って口を開くとそれを許さないと言うみたいに抱きしめられた。
黒「ごめん…俺ずるくてダサい男だからさ、その先の言葉は聞きたくない…」
そう言って苦しそうな表情を浮かべるめめ。
めめはずるくもないしダサくなんてないのに、ずるいんもダサいんも俺の方。
めめに止められてどこか安心してる自分がおるねん。
運命の番を拒否せずに済んで安心しているオメガの俺が。
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結人(プロフ) - まじ好きです!!話の続き楽しみにしてます!! (2022年8月12日 1時) (レス) id: bbd42340db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:湖蝶 | 作成日時:2022年5月1日 6時