縛って、解いて、結んで。【mmkj】 (ページ12)

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問答無用ページ12

橙side

桃「運命の番って問答無用で惹かれ合うんじゃないの？
なんで康二はそんなに避けてるの？」

佐久間くんの言うてることはきっと普通やと思う。

運命の番を見つけて番おうと言われてるのに避けてるなんて普通じゃないしきっと誰も理解なんてしてくれへん。

橙「俺は誰とも番になる気はない」

正確には龍太くん以外とは、かな…。

桃「なんで…？
すぐにじゃなくてもいつかは作らないと…」

早く番を作らないと抑制剤も効かなくなるし薬を強くすればするだけ副作用も強くなって身体もどんどんボロボロになっていく。

佐久間くんはそう言いたいんやろ？

橙「たとえ抑制剤が効かんくなって地獄を見るようなことがあったとしても俺は誰とも番わへん」

桃「だからなんで…」

なんで、か…その質問に答えるつもりはない。

せっかく何も知らん人たちのとこに来たのにまたあんな目で見られたない。

それにいくら龍太くんのことを話したってきっとそれでもいつか番を持つことを勧められる。

橙「なんでも」

どうせ番を持てと言われるなら、言った所でなにも変わらないなら関係のない人にとやかく言われずに思い出の中の龍太くんと一緒に生きたい。