獣耳短編集 (ページ19)

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転嫁行動【素直になれないキミが好き】ページ19

青side

一週間涼太の知り合いの猫を預かることになった。

正直涼太との時間を邪魔されるのは最悪だけど涼太が我慢してくれたらたくさん甘やかしてあげるなんて言うからつい許可を出しちゃった…。

そして初日、ものすごく可愛らしい見た目の猫が飼い主に連れられてやってきた。

赤「一週間よろしくね」

なんなんだよ、涼太のやつもデレデレしちゃって…。

猫の姿で恐る恐る近づいて見るとそいつは俺の存在に気づいたあとふっと鼻で笑いやがった。

コイツ、見た目は天使だけど中身は悪魔だっ…！！

絶対仲良くしねえって心に誓って猫を無視して涼太に擦り寄った。

赤「ごめんね翔太、この子のお家を作らないと」

擦り寄ったのに涼太はそう言って猫の家を組み立て始めて俺は放ったらかし。

そんな様子をニヤリと笑って見てきやがる。

猫(人間はみんな小さくて可愛くてこの方がいいんだよ)

青「シャーッ」

あまりにも生意気すぎて牽制の意味も込めて威嚇するとすかさず「コラッ！！」って涼太から注意される。

猫「ほらね」

涼太のバーカ！！

可愛い見た目に騙されてコイツばっかり。
もう知らねえ。

俺は人間になって寝室のベッドに潜り込んだ。