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青side
不安と緊張を誤魔化しながら一週間過ごしてついにみんなに話す日を迎えた。
仕事を終えて夜にみんなと一緒に家に帰って来て涼太の手伝いをする。
普段こういう時率先して動くほうかって言われたらそうじゃないけどこの家だったら勝手もわかってるから。
桃「あれ、ねえ今日翔太くんはー?」
赤「え、そこらへんにいない?」
涼太がそう言うと佐久間とラウがソファの隙間とかを探し始める。
実家に預けてるとか言ってもよかったんだけどまああとあと正体も話すんだからいいかってなって適当に誤魔化すことにした。
白「全然居ないよお…」
桃「猫さんて凄くかくれんぼ上手だからねえ」
赤「2回目とは言え人も多いから隠れちゃったのかも、ごめんね」
ふと目黒と目が合って目黒がふふっと堪えきれずに笑った。
そりゃ正体知ってる側からしたら今の状況面白いだろうな。
橙「青椒肉絲出来たでー」
涼太だけに料理させるのは申し訳ないからと康二も何品か作ってくれてるんだけどタイミングよく完成してくれて綺麗に話題を変えられた。
白「美味しそう!!
僕もうお腹ペコペコなんだけど!!」
赤「もう出来るよ」
紫「おし、お前らテーブルに運べ」
ふっかの掛け声でみんなでテーブルに完成した料理を運んでいく。
紫「舘さんコップとお箸ってどこ?」
青「ほらよ」
紫「え、なんで翔太が知ってんの?」
つい無意識にコップとお箸を出しちゃったけど普通に考えて俺が涼太ん家の食器の位置を把握して出してるのはおかしい。
一回や二回来たくらいじゃ位置を把握くらいまではしてもこんな風に勝手に出したりはしないだろう。
緑「え、あ…え、ゆり組…」
桃「阿部ちゃんしっかり!!」
若干一人おかしな奴もいるけどみんなえ?って顔をしててなんて言い訳しようか考えるけどパニクってていい言い訳が思い浮かばない。
赤「母さんたちが会うのに巻き込まれて翔太もよくうちに来てるんだよ」
涼太がそう言うとみんななんとか納得してくれたらしい。
母さんたちがわざわざ息子の一人暮らししてる家で会うのかっていう違和感が凄いけどなんかもうゆり組だったらそういうこともあるのかみたいな雰囲気。
赤「もうほとんど用意もできたし翔太は座ってて」
青「ん、分かった」
これ以上なにかボロを出さないように大人しくしとこう…。
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作者名:湖蝶 | 作成日時:2021年11月15日 3時