ビール (樹) ページ3
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「俺さあ、彼女できた」
横を見ると、
樹の顔が緩んでいて
そうさせている
彼女、とやらが羨ましい。
それと同時に、気づく胸の痛み。
あ、わたし、失恋したんだな。
「ああ、そう、おめでとう。」
どれだけ巡らせてもぴったりの言葉が浮かばず、あまりにあっけないその言葉に、
「それだけかよ、」
って笑う樹から目を逸らした。
それからの樹の話はぜんぜん頭の中に入ってこなくて、
あと一口で飲みきってしまいそうな缶ビールをふらふら揺らして聞こえる
ピチャピチャ、
その音が虚しく響いた。
口数の少ないわたしを見兼ねて、
「そろそろ終電だろ、送ってくよ」
「あ、うん、」
炭酸の抜けた、一口が苦くて
わたしの気持ちみたい。
いつもの見慣れた帰り道、
もう樹の隣で歩くのはわたしじゃないんだ。
歩幅を合わせていた樹はいつのまにか二、三歩先にいて
「‥‥Aさあ、さっきからぜんぜん喋んねえじゃん、
なんかあった？」
そう振り返って、立ち止まったわたしのところまで戻ってくる。
知ってるんだ。
樹の優しさは、わたしが求めてるものじゃないってこと。
行き場のないこの想いをどこにぶつけようかと考えて、
考えて、
そっとしまった。
好き、だったんだ。
「樹の家のベランダ好きだったのに、もう行けないじゃん、」
「おま、そこかよ！」
ばっかだな〜って樹が笑う、
から、わたしも笑う。
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えだまめ(プロフ) - 澪さん» とても嬉しいお言葉と、リクエストありがとうございます！どえすなきょもくん！頑張ってみますね〜 (2019年10月14日 17時) (
レス) id: 553a31f5a9 (このIDを非表示/違反報告)
澪 - このお話さいこーです！リクエストいいですか？きょものドSがみてみたいです (2019年10月14日 15時) (レス) id: 1546ba87f7 (このIDを非表示/違反報告)
えだまめ(プロフ) - 美紀さん» 美紀さん コメントありがとうございます！おかげさまで体調はとてもいいです◎ほくじゅりあたりは書き進めているので、楽しみにしててくださいね！ (2019年10月3日 22時) (レス) id: 7853a9f104 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - SixTones北斗君と大我君と樹君のオール担当です最高です気温の変化が激しいので気を付けて更新大変だと思いますが頑張ってくださいね応援してます (2019年10月2日 17時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えだまめ | 作成日時：2019年9月24日 0時
