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#side_ar
愛する弟と、哀しき母と。
二人と出会い家族になったあの日から3ヶ月。
外は美しい雪景色。
__クリスマスの時期だった。
「見て、お兄ちゃん…これ、お兄ちゃんに作ったんだよ…!」
「あぁ、これサンタさんだろ!」
「そう、サンタさん…!」
「うわぁ、上手だな!涼介は、本当に天才だな。ありがとう、大切にするな。」
「うん…!」
あの母親のことだ。
クリスマスはおろか、
彼の誕生日すら決して祝わない事だろう。
いや、寧ろ彼が生まれた日__更に罵倒でもするのか。
そして何より幼稚園に登園すらしていない涼介が、
__クリスマス、サンタさん。
その単語を知っているだけでも驚きだった。
「そうだ、涼介はサンタさんにお手紙書いたの?」
「…去年書いたけど来なかったから書いてない…。」
「本当?…サンタさんまでお手紙上手にいかなかったのかもな。…よし、大ちゃんがサンタさんに渡してあげるから、お手紙書きな!」
「ほんと…?お兄ちゃん、サンタさんと会ったことあるの…!?」
「大ちゃんも会った事は流石にないなぁ〜笑、でも、サンタさんのお家の住所知ってるから。ほら、好きなもの書きな?」
そう言うと、
涼介は小さな手でペンをぎゅっと握りしめて、
__サンタさんえ、いちごがたべたいです。
と書き綴った。
「いちご?いちごで良いのか?」
「うん、前で絵本で見たの…!」
「サンタさん、おもちゃとかもくれるぞ?本当にいちごで良い?」
「大ちゃんと、いちご食べるの。」
「…よぉし、分かった!じゃあ、サンタさんにとっておき美味しいの頼んどくな!」
「うん、ありがと…!」
涼介は何気なく零したであろう言葉__大ちゃんと。
その言葉が、その六文字が、
最高に嬉しかった。
…涼介の、本当の家族になれているのかなって。
とびっきり甘くて美味しいいちごと、
いちごがたっぷり乗ったショートケーキ。
二つを涼介に届けよう。
二十五日の朝、
涼介のとびっきりの笑顔を思い浮かべて。
外は美しい雪景色。
幸せが降り頻る雪の様に積り重なっていった。
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麗皐(プロフ) - ==飛鳥==さん» お優しいお言葉を誠に有難うございます❤︎いやぁ…やっと肩の荷も降り、またJUMPさんの応援の方にも本腰を入れられそうです!笑)無論作者活動も精一杯頑張らせて頂きます❤︎これからも作者・作品共々、どうぞ宜しくお願い致します…! (2023年3月2日 0時) (レス) id: 6533d85759 (このIDを非表示/違反報告)
==飛鳥== - 受験お疲れ様でした!また私立合格おめでとうございます!これからも楽しみです!!! (2023年2月23日 18時) (レス) id: 9eeffb27a6 (このIDを非表示/違反報告)
麗皐(プロフ) - Jejfhwさん» Jehfhwさんの大変有難いお言葉を受けまして、本日限りですが、占ツクでの公開の準備をして参りました為、お楽しみ頂けますと嬉しいです❤︎ゆっくりな更新ですが、誠心誠意努めて参ります為、これからもどうぞ宜しくお願い致します…! (2023年1月18日 18時) (レス) id: 6533d85759 (このIDを非表示/違反報告)
麗皐(プロフ) - Jejfhwさん» そうなんです…泣)公式さんの方から一向にご連絡がない為、すっぱりやめる事に致しました…。Jehfhwさんもお辛い中、労りのお言葉を有難うございます❤︎そして何より、リア友さんに読者様がお二人もいらっしゃるのが、衝撃の反面嬉しいです…! (2023年1月18日 18時) (レス) id: 6533d85759 (このIDを非表示/違反報告)
Jejfhw(プロフ) - また、風の便り、本当に本当に最高でした!最高なことにリア友にれいささんガチ勢が2人いて、トークがその話に持ちきりになりました!😍Twitterのお話なども占ツクに投げて頂けたら、最高に嬉しいです!ご検討いただければ幸いです🙇♀️ (2023年1月15日 16時) (レス) id: 0f7249d99f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麗皐 | 作成日時:2020年10月7日 22時