雨露霜雪 (ページ28)

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錦戸side

錦「もう、最近ずっとそんな感じやで？」

安「ずっと？」

章ちゃんと大倉が遊びに来てくれて、上の階の村上くんの話になる。

大「結構喋った？あの白いおばけと」

錦「白いおばけ……あ、横山くん？」

しろいおばけって…一応先輩やで？

錦「横山くんあんまり人と話す人とちゃうから、そんなに喋ってへんなぁ…

ほら、それに村上くんずっと傍におるやろ？だから話しかけ辛いんやんか。」

俺が章ちゃんの横におったせいで、章ちゃんが中学の時にあんまりチョコもらわれへんかったのと一緒で、

横山くんの隣にはいつも村上くんがいる。

あの二人はニコイチなのかもしれない。

安「あの言い合いも、来週のテスト終わったらおさまるかな」

錦「いやぁ、余計酷なるんちゃうかな？

どっちかが折れるまで続くで。絶対」

大「ん、まって？横山先輩って一般の人とちゃうん？」

安「一般やけど、条件満たして富民特進クラスに編入した人やで。」

大「条件…」

ここによく遊びに来る二人を見てると、ふと考えることがある。

大倉は、俺と同じでどこか一般とかけはなれた生活をしてきたような、

世間知らずのお坊ちゃまみたいな感じがする。

大「え、テストで棟内1位で、その後にまたテスト？」

安「うん、昇棟するにはテストを合計5回。
それをほぼ満点でクリアせなあかんの。」

錦「あと、受験料は1回3万円～8万円」

安「そのテストに合格したとしても昇棟する資金

300万円を用意できなかったら実現できない。」

大「2人とも詳しいなぁ」

のんびりご飯食ってる大倉。

そら、章ちゃんが頑張って目指してるんやもん。

俺も負けへんくらい頑張らなあかんねん。

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