雨露霜雪 (ページ2)

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実家を飛び出した俺はとある学園に足を踏み入れた。

今日からここが俺の家。

そして俺の居場所になる。

出来るだけ目立たないように、

出来るだけ変なことに巻き込まれないように、

ひっそり、生きていけるように。

って思ってたのに……

大「なんっでこんなに……」

試験合格点---650

大倉忠義----993/1000

適当に埋めた答案用紙、合格点ギリギリを狙ったのに、なんでこんなに正解してんの？

手元の書類をｸｼｬﾘと握りしめた。

大「有り得へん……」

それが昨日の話。

新入生は早く体育館へ来るようにと放送が響く。

どうかこれ以上目立ちませんように。

人混みに流されるように体育館へ向かう。

席決まってるんやなぁ。すごいなぁって能天気なまま自分の席に着席して入学式開始を待つ。

？「あの、」

横に来た小さい人に話しかけられる。

同じ制服やからここの学園の人なんやろうけど。

大「…はい」

？「そこ、僕の席です」

大「えっ、すいません」

思わず立ち上がり焦る。

？「もしかして大倉くん？」

大「うん、大倉」

？「なら隣やわ。僕、安田章大。よろしくね。｣

早くも友達できた。

なんて考えながら安田くんと色々話してた。

安「大倉くん学年1位やったらしいね。」

大「えっそうなん？」

安「みんな噂してたで？」

そんなんでも噂されるんや……

じゃあ次のテストで急に成績悪なってクラス落ちても逆に目立つってことか……うわ、嫌やな、それ。

安「それに僕ら寮同じ部屋らしいし、

僕、大倉くんとは仲良くなれそう」

優しい笑顔……浄化されて俺消えてまいそう。

…