｢好き｣のカタチ。【ハイキュー影山飛雄】 (ページ7)

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肆章 -｢お誘い｣のカタチ｡- ページ7

▹▸A side.
放課後、Aはどうしようかと思っていた。
部活に入るか、どうするか…
Aは幼い頃、バレーボールをやったことはある。ただ、上手くいかなかったし親の転勤のせいで辞めた。その時からずっとバスケは続けている。
(女子バスケ部…)
正直、とてもやりたい。
それを昼休み、影山に相談していた。

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『私さ、部活迷ってんだよね、』

『なんでだ？』

『いや、私の家転勤族でさ、数年に一回転校してるんだ。』

『嘘だろ…』

『まあそれでさ。小3まで沖縄にいて、小4から今まで東京にいたの。でも、親の次の転勤先がフィリピンでさ。それで連れ回すのもあれだから〜と、叔母さん家に預けられて。』

『ふぅん。』

『まあ、東京でバスケに出会って、それからずっとバスケやってるんだけど… どうしようかなって。』

『…じゃあ、男子バレー部来れば。』

『おい、私女子だから。』

『いや、マネージャー。』

『あーね。』

『でもバスケしたいならバスケ部入れば。』

『…』

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みたいなね。
という訳で、どうしようかと悩んでいる。
とりあえず、女子バスケ部…と思ったが、今日は無いらしい。
という訳で、男子バレー部に見学に行くことにした。

▹▸影山 side.
果たして、石上は男子バレー部に来てくれるであろうか。
既に第2体育館に着いていた影山は、そんな風に考えながらサーブ練習をしている。
インハイ前だからなのか、他の部員たちも早い。
影山が来てから15分ほどで、清水先輩も含め全員が揃った。先生たちも含めてだ。
すると、もう誰一人来るはずのない体育館のドアが開く。
主将がそこへ行くと、誰かが来たのだと分かった。
主将は体育館内へその人を招く。
すると…来たのは石上だった。
「石上…」
「いや何、」

▹▸日向 side.
「石上…」
「いや何、」
イシガミさんとやらって、居たっけ。
始めてみるな…
日向は不思議に思い、隣にいる影山に訊ねた。
「イシガミさん？って誰」
「あの人だ。」
「いや名前、」
「自分で聞け。」
こ、こいつ、覚えてないのか…
「…石上A。今日転校してきたんだ。」
え、お前知ってたの？
日向はそんな顔をする。そんな日向に影山は
「知らねぇと思ってたかボケ。同じクラスだ。」
と言う。
「影山、隣の子は？」
「日向だ。チビだろ。」
影山、楽しそうだな。
仲良さそう。