｢好き｣のカタチ。【ハイキュー影山飛雄】 (ページ14)

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玖章 -｢放課後｣のカタチ｡- ページ14

▹▸A side.
放課後になった。
放課後は、影山と一緒に練習だ。
という訳で、とある公園に影山と2人で歩いていた。
他の足音がする、と思い振り向くと、日向が着いてきていたのに気が付く。
『日向、どうしてくっついて…??』
「帰る方向、そっちだから。」
あ、だよね。
影山はなんだか紛らわしいな、と少し不機嫌気味である。
日向と道が別れるところまで行くと、日向は「じゃーなー!!!」と言いながら自転車を力強く漕いで去っていった。
『影山、』
先程まで不機嫌だった影山を呼ぶ。すると、影山は機嫌が治ったのか
「ん、?」
と普段の顔になっていた。むしろ、少し微笑んでいた。
『いや、なんでもなぁい。』
その微笑みに胸が高鳴り、なんでもないふりをした。
本当はどうして不機嫌だったのか聞きたかったけど…いいよね。

放課後の公園は、人がまばらだった。
私と影山は、まずバレーの練習をした。
やけにオーバーハンドが上手い。
『影山って、セッターなの?』
私は取れはするボールをキャッチして、そう聞いてみた。
「そうだけど、なんで聞いたんだ?」
『やけにオーバーが上手いから。』
私はアンダーの方が得意で、オーバーはあまり得意ではない。
中学のバレーの授業では、ミドルブロッカー辺りのポジションを取っていた。
トス上げたくないし。
私の言った後に影山は何も言っていなかったけど、なんだか嬉しそうだ。
対人パスを1時間ほどやって、次はバスケの練習になった。

ﾀﾝｯﾀﾝｯ
ｼｭﾊﾞｯ
『まじで、影山のジャンプ力なんなの』
「知らね。」
1時間ほどバスケのディフェンスを極めるために、影山にゴールをしてもらおうとしていた。
しっかし、こいつの運動能力は凄いわけで、普通なら難しいゴール下からのシュートを難なくこなしている。
ガードできることもあるけど、結構体力が食われる。
☾1回教えただけなのに、なんで…☽
影山は、中学の時にやった授業を覚えていなかったらしく、いくつかシュート方法を教えたのだ。
脳みそはいかれてる時あるけど、運動能力だけはいつでも絶好調なのね。
私が疲れて、休憩をとることにした。
すると、先程までこちらを見ていた少年が、私たちの方に寄ってきた。
「あの…!!」
『あ、はい…』
「おふたりのプレー、凄くレベル高くて、見入っちゃいました…!!!」
「あざッス。」
『ありがとう…』
少年は、質問をしてきた。
「おふたりって、〝カレカノ〟なんですか!?」
…え?
『…え?』
しまった、心の声が漏れてしまった。