【銀魂】私のたいせつな人【斉藤終】

あなたは私の ページ14

【斉藤隊長side】




『旦那、俺はここに、男として存在しているんですよ?……だから、その質問は隊長に失礼なのでは?』



万事屋さんの、"互いのことをどう思っているか"という問いに、Aさんはそう答えて、笑ったのだZ




……随分と考え込んでいたのは、私のことを気遣ってくれたからなのだろうか。




("どう思っているか"、……か。)



万事屋さんの問いは、話の流れからして、互いに"恋愛感情"というものがあるかないか、というもので。



(………私はAさんのことを、)



どう、思っている…?





Aさんが新入隊士として入ってきた当初は、ただ、"仲良くなりたい人"だった。



だんだんと打ち解け始め、仲良くなれたかな、と思うころには、Aさんは自分の大切な部下であり、話し相手となっていて。



＿＿＿＿今となっては、それに加え……"守りたい人"にもなった。




…そこに、"恋愛感情"というものは、あるのだろうか。




襲われかけたAさんを見て一気に冷静さを失ったり、Aさんがいなくなってしまったらと思うと怖いと思ったり。




(＿＿＿"守りたい"と思うのは、"上司"として…?)




…おそらく、先ほどのAさんの発言は、私のことを"上司"として尊重してくれたものだろう。




＿＿＿つまり、Aさんは、私に対する恋愛感情は持ち合わせていないということだ。




＿＿＿そう思うと、胸がズキっと痛んだ。




Aさんは私を"上司"として接してくれている。




………それなのに私は、考えれば考えるほど、Aさんが自分の中で"大切な部下"には収まらない存在になっているということが思い知らされる。





私は今まで無口という性格上、色恋沙汰なんて無かったが、…………それでも、わかってしまった。








＿＿＿私は、Aさんが他の隊士と楽しそうに話しているのを見て嫉妬してこちらに振り向かせたいと思ったことがある。




……当時、私は、仲良くなりたい人と他の人が自分よりも仲良くしているのを見て羨ましく思い、胸がズキズキ痛んだのだと思っていた。





…………しかし、そうではなかったのだZ……わかってしまったのだ。






(＿＿＿＿たぶん私は、Aさんに惚れているのだZ)

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