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ご両親に ページ13

「沙也、ここ?」
「そうそう!ごめんね、荷物全部持たせちゃって…。」
「いいんだよ、これくらい男に任せてって。結構都市部から近いんだねぇ。」

目の前の家を軽く見上げる。東京にしては田舎と聞いていたのでどんなところかとは思っていたが、確かに自然が多いところではあるが自宅からは電車で2時間程度のところで、思っていたよりも早く着いた。
家そのものは[豪邸]という感じはなく、一般的な一軒家で。
庭らしきところに飾られた小さな低木にはピンク色の可愛らしい花が咲いている。

そう、彼女の実家。

「いやぁ…やっぱり緊張するなぁ。」
「やっぱり?私も自分の両親とはいえど緊張するから、祥彰はもっとなんだろうなぁ。」
「もう心臓ばっくばくだよ、ちゃんと喋れるといいんだけど。」
「祥彰なら大丈夫だよ。」

そういって僕の手に一回り小さい自分の手を重ねる彼女。
そう、今日は結婚の報告の日。彼女のご両親に自分の覚悟と、決意を伝える日。

これで正式に、彼女と一緒になれる。
ご実家が都内にあるにも関わらず、スケジュールの都合で彼女のご両親とは会ったことがなかった。お互いお写真で見たことしかなくて、何気にそれは問題では?とも思っていたけれど、沙也のご両親は寛容な方らしく、交際を認めてくれていた。

その2人と、初めてお会いして、大事な報告をしなくてはいけない。
きちんとした格好をして、話す内容も考えてきた。それに隣には、彼女がいる。大丈夫だ。

「よし、行こうか。」
「うん。」

そういってインターホンを押そうとしたとき、

「お熱いねぇ。まさに人生の岐路って感じ。」
「ゆ、優真!?」
「優真君!」
ドアのところにはいつもよりもラフな格好をした沙也の弟、優真君がいた。いつも通り、というか昔より大人っぽくなってイケメンさが増した彼は、ニヒルな笑みを浮かべていた。

「ちーっす、親から連絡来て、今日2人が報告しにくるって聞いたから、遊びに来た。さっさと中入んなよ、母さんも父さんも楽しみに待ってるよ。」

いい夫婦→← 背伸びしたオシャレ


ラッキーQuizKnock&東大王メンバー

岡本沙紀さん


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門名 - とっても面白いです!!一日中ずっと読んでいます。更新楽しみにしてます!頑張ってください!! (2020年8月13日 10時) (レス) id: eb3874c343 (このIDを非表示/違反報告)
神木(プロフ) - ほんとに面白いです!更新頑張ってください!! (2020年6月2日 17時) (レス) id: ded004bcdf (このIDを非表示/違反報告)
神木(プロフ) - とても面白くて一気読みしました!これからも更新頑張ってください! (2020年5月24日 10時) (レス) id: ded004bcdf (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ(プロフ) - 早慶カップルからずうううとここまで読みました!!最っ高です…!素敵な作品に出会えて感謝です!これからも更新頑張ってくださいね!応援しています!!! (2020年5月8日 8時) (レス) id: f07a41e0f2 (このIDを非表示/違反報告)
鮭大根(プロフ) - うわぁ心があぁぁ喜んでいるうううううう(すみませんこれからも更新頑張ってください) (2020年4月14日 19時) (レス) id: c882518901 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桜月花 | 作成日時:2020年3月12日 20時

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