妬かない彼の秘密 ページ9
「やきもち…ですか？」
「そうそう、山本さぁ、結婚してからあんまりやきもち妬かなくなったでしょ。なんかあったの？」
「あぁ〜。」
フットサル後、荷物をまとめている時にスポドリを飲みながら言われた、伊沢さんの言葉が全ての始まりだった。
確かに、僕は結婚する前まで、結構やきもち妬きだった。こうちゃんとカラオケに行ったり、飲み会で自分以外の人と楽しそうに話しているたびに拗ねていた。
その頃と比べると、確かに妬かなくなった気がする。嫉妬心が減った、というのが正しいだろうか。
しかし、それには実は、ちょっとした秘密があったのだ。
「なんだよアレか？既婚者の余裕か〜？見せつけやがって。」
「ちょっ、須貝さん痛い痛い！！そんなんじゃないですよ〜。」
頭をぐりぐりっとされ痛がると、犯人である須貝さんに笑われた。
「なんていうか、僕が変わってっていうより、彼女が変わったっていうか。僕が気づいたっていうか…。」
「どういうこと？」
「う〜ん…。あ、説明するより、実際に聞いた方がわかりやすいかも。
電話してみます？」
と、いうことで彼女に電話することになってしまった。
『もしもし、祥彰？どうしたの、今日フットサルじゃなかったっけ。』
「今終わったよ！ちょっと沙也に聞きたいことがあってさ。」
『え、なになに？』
隣で聞き耳を立てる須貝さんと伊沢さんの手に熱が篭るのがわかる。僕は一言、
「沙也ってさ、QuizKnockのみんなのことどう思ってる？」
とだけ言った。
『え？そりゃあ大好きだよ！普段動画に出てるメンバーも、記事を書いてくれてるライターさんや、エンジニアの人も、全員含めて大好き！…急にどうしたの？』
そう、今までの僕ならきっとここで嫉妬していた。『大好き大好き』ってみんなに言わないで、って。
でも今は違う。
「じゃあさ、
僕のことは？どう思ってる？」
その言葉で、隣の須貝さんと伊沢さんが息を飲む。
電話越しの彼女は、少し間を空けてから小さな声で言った。
『そ、そりゃあ…【愛してる】、けど。』
「…フフフっ、だよね。僕もだよ！じゃあすぐ帰るから！」
そう言って電話を切る。
ニヤニヤしている伊沢さんと須貝さんを振り返って、こちらも同じくニヤリと笑う。
「要はこういうことです。なんて！」
愛してる。そんな彼女の言葉があれば、ほかには何もいらないから。
ラッキーQuizKnock＆東大王メンバー
岡本沙紀さん
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門名 - とっても面白いです！！一日中ずっと読んでいます。更新楽しみにしてます！頑張ってください！！ (2020年8月13日 10時) (
レス) id: eb3874c343 (このIDを非表示/違反報告)
神木(プロフ) - ほんとに面白いです！更新頑張ってください！！ (2020年6月2日 17時) (レス) id: ded004bcdf (このIDを非表示/違反報告)
神木(プロフ) - とても面白くて一気読みしました！これからも更新頑張ってください！ (2020年5月24日 10時) (レス) id: ded004bcdf (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ(プロフ) - 早慶カップルからずうううとここまで読みました！！最っ高です…！素敵な作品に出会えて感謝です！これからも更新頑張ってくださいね！応援しています！！！ (2020年5月8日 8時) (レス) id: f07a41e0f2 (このIDを非表示/違反報告)
鮭大根(プロフ) - うわぁ心があぁぁ喜んでいるうううううう（すみませんこれからも更新頑張ってください） (2020年4月14日 19時) (レス) id: c882518901 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜月花 | 作成日時：2020年3月12日 20時
