嫌よ嫌よもなんたらと言いますが。 ( 黒橙 )

雨降って地固まる ページ31

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向「･･･アホ･･･おまえもやんけ、」


目「そうだけど？」

「俺はいつでも本気だったし」



不意にかぷっと俺の唇にかぶりついた目 黒。

そんまま5秒くらい ホ テ ルのぎらぎらピ ンクに光る看板の下で、静かにキスを続けた。




水面から地上に顔を出す時みたいに


プハッ て、お互い勢いよく離れて、





向「･･･くるしい！」


目「でも康 二くんこういうの好きでしょ？」


向「分かったように言うなやっ」




もっ かい

抱きしめてくる腕にはものっそい力が入ってて。



けど 痛いとか キツイとか そういうんやなくって。








目「はー、やっと俺のだ･･･」








急に切なそうな、そんでもってあまったるい声でそんなん言うもんやから



キュッ




て心臓が締まって痛なる。








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向「俺の、て、･･･」


目「フ カ ザ ワのもんにならなくて良かった」


向「ふ か ざ わ "先輩"！！な！？」


目「はいはい、」






笑った顔こんな愛しかったっけ。



むしろ


いや ほんっまに今までは




超がつくほど憎ったらしくて嫌味ったらしかった。








目「こ うじ」


向「･･･んやねんっ」


目「ふふっ。康 二、」


向「･･･れ ん･･･くん、？」





見上げてみれば、瞬時にガチッと固まる奴の姿。







向「？ なんやねん」


目「れ んくんは狡いでしょ･･･」


向「いや･･･せやけどおまえが俺んこと康 二って･･･」






向「っん、」








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深いキスが降り注ぐ深夜０時近く。







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ぎらぎらのあのピ ンクの中へ



無言のまま ふたり、吸い込まれるかのように足を向けた。









目「今度は記憶、無くさないでよ？」








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『･･･けど好きですわ。』→←喧嘩両成敗？

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