い ろ い ろ か ぞ く ２

黄side ページ49

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淳太side



ぱぱ、いっちゃった。


でも、だいすき、って、ほっぺにちゅーしてくれて、


にこにこしてくれて、


ぼくの、




ぼくのすきな、




ぼくのだいすきな、ぱぱがいて。




うれしかった。




だから、ぼくも、っていうた。


いってらっしゃい、っていえた。


でもドアがしまったら、


やっぱりなみだがこぼれてきて、


ぱぱがせっかく、こまったかおして、ふいてくれたのに。




がっこう、いきたくないな。




でも、ぱぱはきょう、がんばってるから。





ぼくもがんばらなきゃ。







がっこうへいくじゅんびをすませて、おうちをでる。




淳「いってきます、」




いつものげんきなぱぱのいってらっしゃいのこえも、きこえない。




おうちからいちばんちかいえきにつくまで、


またなみだがこぼれてきて、


すれちがうひとみんながぼくをみてるけど、


みんなしらんぷり。





でんしゃにのって、がっこうのあるえきについて、


おなじくらすのこをみつけたけど、


なんだか、おはなしするきぶんになれなくって。


なみだがこぼれそうなのをこらえて、がっこうまであるいた。





がっこうについて、おべんきょうがはじまると、


みんなのおとうさんやおかあさんがきた。


いいなあ、


やっぱりなみだがこぼれそう。


でも、ぱぱはきょう、がんばってるから、


ぼくも、がんばらなくちゃ。






ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ





「ねぇ、みてた！？」


「がんばってたなぁ！」
「すごいなぁ！」


やすみじかんになったら、みんなおとうさんやおかあさんとはなしてる。






ぼくは、



ひとりぼっち。



きょう、ぱぱにいってらっしゃいしてから、ずっと。


みんながすっごくとおくかんじて。


ぱぱも、すれちがうひとも、おなじくらすのおともだちも。


たったひとり、ぼくだけのせかいにいるみたい。


ぼくだけずっと、









ひとりぼっち。











ぱぱ、？




ぼく、がんばるから。






ぼく、ひとりで、がんばれるから。








ぱぱ、






ぼくを、








ぼくをっ、













ひとりぼっちにしないで。












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