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ささやかな毎日のなかでページ1

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【特別な出会い】
リリーとAの出会い ×編

「もうすぐで着きます、はい」

先に仕事を終えた稲田さんが待つ店に
向かって歩いとると前の方で

『すみません』

「ええやん」

酔っ払い2人が1人の女の子に絡んどって
周りは見て見ぬふりして通り過ぎて行く。

稲田さん待たせとるけど、見捨てる訳にも…

「あ」

『困ります、』

絡まれとる女の子、紛れもなくAちゃんや…

「すんません、僕の連れなんで」

咄嗟に手首を掴んで歩く

、、こんな形で出会う？

『は、あ、あの！』

振り返ってAちゃんの顔を見ると
少し困った顔しとる。

その表情も堪らんな、

『助けてくださってありがとうございます』

「女の子を助けるのは当たり前やから」

『あの、』

「ん？」

『手、を…』

細い手首を離す

「ごめん。痛かった？大丈夫？」

『大丈夫です』

本当ありがとうございました、と
ペコっと頭を下げるAちゃんは

『ずーっと着いて来られてて困ってたんです…
　誰も助けてくれなくって、、』

「こんな可愛い子を誰も助けんの頭おかしいな」

『ふふ、可愛いだなんてやめて下さい』

口元を手で隠して笑う姿を見て
思いっきり抱きたい気持ちに駆られるけど

ずーっと温めとった気持ちやから
突っ走らんようにせんと

『本当はお礼したいんですけど明日早くて…』

「じゃあ、連絡先教えて？
　予定あう日にご飯行こう」

ついさっき突っ走らんって決めたのに
しまった、と思ってAちゃんを見ると

『助かります、LINEで大丈夫ですか？』

カバンからiPhoneを取り出す

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