逢ふことの絶えてしなくは中々に ページ10
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返事、、きた
勿論結婚してることは伝え、バレたくないのでこの事は口外しませんという文言をおまじないとして最後につけて送った。
もし良かったら、一度お会いして下さいませんか。
一般人の、しかも人妻の私なんかのDMに目もくれないと思っていたのに。
びっくりしすぎて心臓が煩い。
「A、ちゃん？」
「そうです。え、っと、、」
「将企でええよ」
待ち合わせ場所に来た将企さんは本物で。
「人妻って言うから同い年くらいやと思ったらまだ若いよな？」
「29です」
お酒を飲みながら若いなーと呟く将企さん。
20代の最後に遊んでおきたかった。でもそこらの男じゃなくて、出来れば...なんて理由で送った事は秘密。
「旦那さんは？」
夫の話をしたのはここまでで、あとは私の仕事の話やお互いの地元の話をした。
将企さんの空気感が、将企さんの放つこのなんとも言えない、気、がとても心地よくて初めましてなのに、そう感じない不思議な気持ちだった。
「ぁ、待って、、」
ホテルに移動してシャワーを浴びて、少しずつそんな雰囲気になってベッドに押し倒されそうになった時に指輪を外そうと思い立った。
「外すん？」
私が指輪を外してテーブルに置いたのを見て聞かれる。
「ない方が将企さんに...思い切り抱いて貰えるかな、って」
「ふは、Aちゃん大人しそうやのに」
ベッドの上の将企さんは、思った以上に熱かった。凄く気持ちよくて、シーツをギュッと握ってると
「こう」
片手をシーツから離され、将企さんの手に絡められた。
「んっ、、ぁあっ」
もう片方の将企さんの手は、将企さんの腰の動きに合わせて揺れる胸を包んだ。
夫と全く違う身体の重ね方。
熱くて激しいのに、優しい。
何度も意識が飛びかけて必死につかまる。
「ま、、将企さ、だめ、なの、、ああっ」
「ん？ここ？」
私の1番気持ちいいところを刺激して、喘ぐ姿を見て「もっと？」と口角が上がって、優しいは取り消した。
「今日は外さんで、それはそれで興奮する」
一回きりだと思っていた将企さんとの秘密の時間は、今日もその柔らかい唇が重なって、はじまる。
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作者名：裕 | 作成日時：2022年3月12日 12時
