コイノウタ (ページ32)

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我はわれにもあらずなりゆくページ32

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『わー！マヂラブさんや！お疲れ様です！』

「Aちゃんお疲れ様」

『KOC応援してますから！』

NGKの出番前、楽屋でのんびりしとるとAが顔を出してマヂラブさんを見つけるや否や興奮しだした。

「ありがとう」

「Aちゃんの熱量半端ないね、毎回」

『AGEAGE世代の私からしたら、お2人が活躍されているのがすっごーーく嬉しいんです！』

Aは高校生の頃、

baseと同様に東京でも渋谷の無限大ホールでAGEAGELIVEという若手ライブがあり、それを見たのがきっかけで芸人を目指したらしい。

「聞いた事なかったけど当時誰を応援してたの？俺ら？」

『、、はい』

「絶対嘘じゃん！」

それやったら東京のNSCに入れば良かったのに、と思う一方で大阪に来てくれたおかげでAと付き合っとるもんな。ありがとう、と心の中でお礼をする。

『当時はブロキャスさんとチーモンさんです。主に6期推しでしたけど5期の絡みを見るのも、すずらんさんブロキャスさんが何期生に当たるのか、みたいな絡みも好きでしたねぇ』

「確かにこの前も安村さんと嬉しそうに話してたよね」

『AGEAGEメンバーの方々とご一緒すると我を失います…幸せすぎて！』

相変わらず興奮して語っていたAは

『あっ、すみませんベラベラと…でもやっぱり当時から貫き通してチャンプになるマヂラブさんかっこよすぎます』

と言って、マヂラブさんと3人で楽しそうに話しとる。

話終わったAが俺の横に来る。

『私に穴を開ける気ですか？』

見すぎです、って言われて初めて自分がジーッとAを見とったんやと知る。

「楽しそうやったから」

『んふ。当時の気持ちが溢れちゃいました』

「、、彼氏の前で堂々と」

『…そういうのとは違うじゃないですか』

「違わん」

Aのことが大好きで堪らん。

先輩や後輩と絡むのは大切なことやけど…

芸人と言えど、男と楽しそうに喋っとる姿を見ると自分じゃなくなってく。ゆっくりと深い闇に落ちていくみたいな、変な感覚を覚える。

苦しくて

恋しくて

、、、この気持ちをぶつけたい。

「今日の夜、寝かさんから」

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