キム社長と秘書３

帰り道 ページ39

『うーん お野菜高いなぁ』





NJ「物価高か」





『そうですねぇ』







外回りでそのまま二人で帰ることになったので

買い物についてきた。




野菜を見ながらブツブツ呟いている姿もまた可愛らしい。





『すみません時間かかって。早く帰って休みたいですよね』



NJ「いや、こういう時間も悪くない」



『いつも付き合ってくれますよね。退屈じゃないですか？』




NJ「楽しいよ。前からこの時間は好きなんだ」





食材の名前もろくに知らない俺にとっては

とても興味深いことだらけだ。





そしてなにより、Aさんと並んでスーパーにいると

新婚夫婦のようでワクワクしてしまう。



こんなふうに買い物に付き合う夫になるのも悪くないな。






『荷物持ってくれてありがとうございます』






こんな可愛らしい妻がいたら、みんな羨ましいだろう。




『どうかしました？』



NJ「いや、幸せを実感していた」



『え 今ですか？』



NJ「ああ 最高だ」




フフフと可愛らしい顔で笑っている。


この笑顔のためなら、俺はなんだってできる

それくらいに、彼女に惚れ込んでいる。




スーパーを出て二人で少し歩く時間も、新鮮だ。






NJ「冷たいな」





荷物をもたない方の手で彼女の手を握ると


少し冷えている。





『社長の手 大きいですね』




NJ「Aさんが小さいんじゃないのか」




『そんなことないですよ』








こんなやりとりも 最高に幸せを感じる。

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