キム社長と秘書３

休み ページ22

『これ、送られてきました』


NJ「ああ」



『返事してよろしいですか』



NJ「任せる」






ほら 冷たい。



昨日の今日で、原因がそれかはわからないけど


朝から社長は塩対応だ。





ほんとうに、私はただの秘書 なんだろうか




特別親しくなったと思ったのは

思い上がりだったのかしら。






『社長 ご相談があるのですが』


NJ「あとでいいか」





『はい』






今日は仕事モードが特にキツイ。


仕方ないから、余裕ができるまで待とうと思った。







NJ「少し休憩する。珈琲を」



『はい』




珈琲を出したタイミングで、

社長は手にとっていた資料を置いた。




NJ「なんだ 話があると」


『はい。あの、休みをいただけないかと』



NJ「休み？」


『はい。個人的なことですが、１日お休みをください』



NJ「珍しいな。何かあったのか」



『そうですね、少し勉強会に参加したくて』





秘書としてのスキルアップのための勉強会というものがあって、この間パーティーで出会った人に声をかけられた。




NJ「他の会社のことも勉強したいか」



『そうですね』



NJ「どうしようとあなた自身のしたいようにすればいい」



なんか 引っかかるんですけど

それは優しさなのか 突き放しなのか








『私はいなくてもいいということですか』




NJ「そうは言わないが、どこでどう働くかは自由だ」






言わなきゃよかったのに、私もつい言ってしまった。





『じゃあ、前のように一週間の休みも可能ですか』



NJ「そうだな。なんとでもなるだろ。
　
　それに、ジョンくんが帰ってきたから、彼にも頼める」





はい？



そうですか

ジョンさんがいたら、私は用済みということですか。





他にも代わりがいるって。




他社の社長と仲良くしてる秘書なんて

必要ないとでもいいたいのかな。




『では、一週間お休みをください。手続きはしますので。』




NJ「ああ」



『失礼します』




なにをムキになったんだろう私は。




でも、すごく悲しかった。



社長に、突き放されたように感じて

ものすごく悲しかった。

来ない→←偶然

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す