キム社長と秘書３

憶測 ページ13

『お帰りですか』



NJ「ああ玄関まで見送りを」





ミン社長の帰りを二人で見送るために下まで降りた。








NJ「ちょっと失礼」





降りる途中で部下に声をかけられたので

二人を待たせて、俺は少しそちらと話をした。





　




YG「元気そうだな」



『はい、おかげさまで。社長もお元気ですか』



YG「お前に社長と呼ばれるのに違和感しかないな」








俺が少し離れた間に、二人の空気感が変わった。





そうか 親しいのか




同じ会社だったんだ そうだよな





二人の会話に耳を澄ましてしまう。







YG「連絡くらいよこせよ。
　 突然の辞めますってメールが最後だぞ」





『‥すみません。顔見たら決意が揺らぎそうだったので』

　


YG「‥‥なんだそれ」



『お礼も言えずすみません』



YG「そうだよ俺がどれだけ心配してたか‥」




『はい。だから私も会いたかったです』







入っていけない


そんな雰囲気だった。




懐かしそうに話す様子は


俺の知らないAさんと


まるで過去の恋人を見てるようで


胸が痛かった。








YG「また連絡する」


『はい。ありがとうございました』





YG「相変わらずキレイな礼だな」



『え？』



YG「変わってなくてよかったよ」











頭を自然と撫でた


すごく自然に


見なきゃよかった、と思ったが遅かった。







『‥ユンギさんも変わってないですよ』




あんな顔見たら

わかるよ








きっとあの人が


Aさんの好きな


尊敬してるという



ピンクの紙をあげたという








きっとそうに違いない。

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