聞こえる男【JM】２

続き ページ27

肩を抱きしめる手に力が入って

その手は彼女の背中や腰をゆっくりと撫でている。





『‥ん‥は』





口づけの隙間から漏れるその声だけが聞こえる。






いいのかな





『‥‥』




戸惑ってるのを見透かされたのか

唇を離された。






『‥‥なにか変なこと言ってる？わたし』



JM「そんなことないよ」




『ジミンくんがつらいなら、これ以上しないで。

　これ以上は、止められたらわたしも‥‥しんどい。』







JM「違うよ。したいんだけど‥いいの？

　何が聞こえても‥って思うけどさ」








『‥じゃ伝えとく。久しぶりです。ドキドキしてます。

すっごく緊張してるけど、ジミンくんと、その、

ちゃんと、したいです。恋人だしね、そのね』





こないだみたいに聞こえる前に

ぶっちゃけてくれてるんだ。



『あーー恥ずかしい』





JM「俺は‥」



『ちゃんと全部見せあおう？

　だめなところも何もかも。こわくないよ』




JM「俺だって、ドキドキしてるし、めちゃくちゃしたいし

　 ずっとずっとしたくてもできなくて‥ぶっちゃけね

　 ちゃんとするのも初めてで、うまくできるのか、

　 わかんないし‥」




『そっか。でも、きっと大丈夫。私は聞かれても大丈夫』




JM「俺も、多分大丈夫」





お互いの気持ちをちゃんと確認しあったら

もう迷いがなくなった。




引き寄せられるみたいに、またどちらからともなく

深く深く

艶めかしいキスを続けた。





〘‥‥は‥気持ちいい〙


〘もっと‥‥〙



この声をもっと聞きたい。



もう今日こそは

止めたくない。

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