助ける ページ10
心の声だから、反応しちゃいけない。
聞こえても聞こえないふりをしなきゃいけない。
でも、怖いっていうってことは 明らかになにかおかしい。
思わず掴まれてる手をぎゅっと握り返した。
〘助けて〙
〘怖い〙
人を隔てて見えないけどAさんはなにか困ってる
必死にぎゅっと引っ張って 少しそちらを覗いてみた。
やっぱり
Aさんは見たことのない苦悶の表情で立っていて
俺の方を見上げていた。
〘ジミンくん〙
JM「大丈夫？」
口パクでそう伝えたけど
ふるふると首を横に振った。
そして目で何かを訴えてる。
後ろ？
〘後ろ〙
〘手が〙
〘怖い〙
〘怖い〙
漏れ聞こえてくる声はすごく怯えていて
事の緊急性を感じた。
Aさんの背中に手をねじ込むと
誰かの手があった。
これ 多分下半身触ってる
痴漢かよ
ムカついてその手をぐっと掴んでひねると
ビクッとしてすぐに手は引っ込んだ。
JM「誰だよ痴漢してんの」
少し周りに聞こえる声でそういうと
俺の周りは一瞬静まった。
その直後次の駅に着いた。
人が動いたタイミングでAさんの体を
俺の後ろの角の壁側に移動させた。
これなら他のやつが触れることはない。
JM「大丈夫？」
『うん‥ありがと』
JM「信じられない。あとで警察行きます？」
『ううん。大丈夫‥』
少しほっとした表情だけど、まだ顔色が悪い。
ずっと表情がおかしかったのは、もしかしてこのせいか。
ということは、今が初めてじゃないってこと
JM「一緒に帰ってって言ったのは、このせい？」
『うん‥ごめん』
JM「前にもあったの？」
『うん‥なんか目つけられてるのかな。最近続いてて』
〘ほんと最悪だ〙
〘なんでこんな〙
〘どうしよう震えが止まらない〙
足が当たったせいで 声が聞こえてきた。
思わず背中に触れた。
震えてるのがわかった。
JM「大丈夫です。もう大丈夫」
ぽんぽんと安心させたくてそっと背中をさすった。
〘ジミンくん‥ごめんなさい〙
〘怖い〙
声が聞こえる
触れたらいけないのに。
でも今はそれどころじゃなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 820人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ごまきち(プロフ) - michimimiさん» ありがとうございます☺鋭いっ (12月30日 11時) (
レス) id: 3ef5eff40b (このIDを非表示/違反報告)
michimimi(プロフ) - いつも楽しみに読ませてもらってます！ありがとうございます！ライバルその�，里△箸蓮⊂�し前にチラっと書いてあったその�△里△諒�かな〜って、ワクワクです！ (12月29日 22時) (レス) @page49 id: b5b022bd18 (このIDを非表示/違反報告)
ごまきち(プロフ) - あこさん» ありがとうございます☺楽しみにしていただけて感謝です(≧▽≦) (12月24日 21時) (レス) id: 9ff86c632c (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - 更新ありがとうございます🍀毎回二人のもどかしい気持ちをドキドキしながら楽しんでます(*^^*)続きを楽しみにしていますね😊 (12月22日 11時) (レス) @page37 id: c61c62757d (このIDを非表示/違反報告)
ごまきち(プロフ) - Mさん» ハグううう笑。キュンとしてもらえたら嬉しいです😁 (12月19日 5時) (レス) id: 9ff86c632c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ごまきち
| 作成日時：2023年12月8日 5時
