できない女【JK】

一缶 ページ12

『おつかれさま。無事に終わったね』





無事に謝罪も済み、あちらも理解してくれた。




むしろ、自分のほうが悪かったかもしれない、とまで
言ってくれて、今後の契約には問題なさそう。






JK「すみませんでした‥」




『よかったね。わかってもらえて。』




会社に戻ると21時過ぎ。さすがに誰も残ってなかった。






JK「‥‥‥」







納得いってないかな。



まぁそうだよね。






『チョンくん。ビールと酎ハイどっちが好き？』



JK「え？」



『これ買ってきた』




さっき帰りの途中でコンビニに寄って買ったんだよね。






『おつかれ。疲れたし、一缶だけどう？』



JK「じゃ、ビールもらっていいですか」




『はいどうぞ 私もビールにしよ。酎ハイは持って帰って』





二人で誰もいない会社で缶ビールを開けた。





JK「こんなとこで飲むのいいんですかね」



『いいんじゃない？ここで打ち上げとかやったことあるし』




JK「そうなんですか？」




『私1年目？だったかな。あの頃は頻繁に飲み会があって』




JK「へぇー知りませんでした」




『なんか年とったわぁ』





今日は緊迫した１日だったから、チョンくんが近くにいても

変に意識しなかった。




さすがに真剣な仕事モードの時は、変な想像はしないから。








今日は私は先輩で、責任持ってこの事態を乗り切らなきゃいけなかったから。







JK「俺 まだまだですね。思い知りました。」




『そんなことないよ』





落ち込むチョンくんの話を聞いてあげた。






少しはできるようになったと思ってたけど、まだまだだって。



感情的になって、冷静に対処できなかったって。



真剣に話す彼は、とても真面目で、一生懸命仕事に向き合ってると思うんだけどな。

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