マイナス10kgの恋【YG】

最悪 ページ39

つくづく自分が情けないと思った。





またこれからも飯一緒に食おう

家行くのも続けたい。




なんでって、それはお前のことが‥‥


　









その一言が、言えなかった。









家に帰ってから、今日の会話がぐるぐると頭を回る。







でも、本当に言えばよかったのか？



これからも変わらずに俺に飯作ってくれって？






そんな理由もうないだろ。




あいつの負担になってるかもしれないし。




ダイエット続けろって俺が言うのもおかしい。





自分で続けたいって言ったら、じゃあまだしばらく‥って

考えてはいたんだけどな。





なんか会話がそんな感じにならなかった。



あいつはやめたかったのかなと思えて。





そりゃきつかっただろうし。







情けないけど、言えなかったんだよ。





マイナス10kg達成したら、気持ち伝えたいなと

そう思ってたはずなのに、いざとなったら何も言えなかった




自信がないのは俺の方だ。







しかも追い打ちをかけるように届いたメール






“明日、お迎え大丈夫です”





そうか。そうなのか。



もうやめってことか。






アホみたいにショックだな。





明日からも迎えに行くからな、



先にそう言えばよかったか？






でも、あいつにはもう必要ないってことか。








別に職場で毎日顔は見られるし、普通に話すこともできる。









また普通に飯食い行くぞって誘えばいいか。








お祝いで飲むってのもまだ実現してないしな。

















でもその翌日



俺は帰宅途中で最悪の場面を見たんだよ。







会社から出て少しの交差点。






JN「おーい」





笑顔で手を振る星文堂と


そこへ駆け寄るあいつ。







二人並んで、どっかへ歩いて行った。





あーそういうことか。




先越されたんだな。







ちゃんと言葉で伝えたあいつがいいに決まってる。








何やってんだろうな。









家に帰っても、何も食べずにただ寝た。




とにかく最悪だ。

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