マイナス10kgの恋【YG】

噂の男 ページ28

星文堂のイケメンの噂は、俺のとこまできた。



なぜって、女子たちが色めき立ってるから。





とにかく完璧なビジュアルだとか。


んで、話すと面白い。



絶賛恋人募集中だとか。



立候補したいと言ってる女がたくさんいる。






まぁイケメンだ。







JN「Aちゃんそれはないよ〜」


『フフ笑』







俺は最近はまたあいつのデスクまで迎えに行く。




するとたいてい星文堂が話しかけてるところ。



毎日来て話してんのか。


暇だな。






俺を見かけて、慌てて帰り支度をしてる。

そこへイケメンが近寄ってきた。




JN「すみません 星文堂のキムと申します」



YG「どうも」



JN「企画部のミンさんでよかったですか」



YG「はい」




JN「よろしくお願いします。
　 担当なので、何かあればなんなりと言ってください。」



正面で見るとまた腹立つほどイケメンだな






JN「単刀直入に一つ聞いていいですか」


YG「なんですか」






JN「Aちゃんと付き合ってます？」




YG「は？」




JN「すみません気になって。毎日迎え来てますもんね」



YG「いや 付き合ってないけど。あいつも言ってたでしょ」



JN「本当にそうなんだ。じゃあ‥」



　








『すみませんっお待たせしました』




あいつがカバン持ってやってきた。





JN「ごめんねAちゃん。話し込んじゃって」





あいつが来たから話はそこで終わったけど。

じゃあ、の続きは何だったんだ。





JN「では 失礼します」




爽やかな笑顔で去ってった。



なんだった今の。


気になる。





YG「あいつと何話してたの」



『え 普通に世間話です。おいしいお店とか』



YG「へぇ。よく喋ってるよな」



『あの人よく喋るんですよ。うちの課に毎日来るし』







YG「‥お前のこと気に入ってんじゃね」





『まさか笑。ただ話しかけやすいんじゃないですか。
　こんなんだし。きっと営業しやすいと思われてるんです』




こんなんじゃないんだよ。



みんなが可愛い可愛いって言ってんだぞ。









『ご飯は無理なんで断ってますけどね。あの人ガッツリしたとこばっかり誘うんですもん。デブだからって‥‥』





なんだ誘われてんじゃん。



やっぱ気に入ってんのか。





それで、付き合ってるか聞いてきたってわけか。






気分が悪い。



ムカつくなんて思う俺は、Aのことを、

独占してる気になってんのかな。

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