マイナス10kgの恋【YG】 (ページ27)

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新たな男ページ27

YG「‥遅い」

18時20分。

エントランスであいつが来るのを待っている。

いつも10分以内には来るのにな。

さっきメールですぐ行きますって言ってたのに。

大丈夫かってメールしてみたけど、既読にすらならない。

誰かにつかまって帰れずにいるパターンか。

YG「‥行ってみるか」

あいつのいるフロアまで戻って様子を見に行くことにした。

フロアの隅に立ってるのを見つけたけど

誰だあいつ。

知らない男と話してる。
　

カバン持って、帰る途中なんだろうけど

笑顔で相槌してるし、帰るって言い出せないってとこか。

チラっと時計を見るってことは

一応俺を待たせることはわかってんだな。

YG「‥‥」

『あユンギさんすみませんっ』

YG「帰れる？」

『あはい行きますね。じゃあ、ジンさんまた‥』

JN「え？ああごめん彼氏さんだった？」

『いえ、違います。仕事でちょっと』

JN「そっか‥‥またねAちゃん。」

笑顔で挨拶してこっちに走ってきた。

『すみません遅くなって。待ちましたよね』

YG「いや別に」

『ちょっと話が切れなくて‥』

YG「誰？見たことないけど」

『星文堂さんです。担当さんが変わったらしくて』

YG「ふぅん。よく話すの」

『いえたまたま話しかけられて。お喋りな人で
　面白かったんですけど、話が終わらなくて‥』

YG「‥若かったよな？俺と同じくらいか」

『多分。なんか女子たちの噂の人みたいですよ』

YG「ふぅん」

やけに楽しそうだった。

ハハハって口に手当てて笑ったりして。

いつも俺が見てるのよりも、なんていうか

女っぽくて

控えめな笑顔だったな。

いい男の前だと、あんな感じの顔もするってことか。

『ユンギさん？怒ってます？』

YG「え？あいや」

『すみません遅くなって‥今度は早く来ます』

YG「いや気にしてないから」

別に気にしてないけど。