マイナス10kgの恋【YG】

迎え ページ13

YG「終わったか」




『え あ あと少し』



YG「下で待ってるわ」







午後６時。





Aさんのデスクまで行って声かけてから、

エントランスで待ってる俺。





ちょっと前なら考えられない。







『おまたせしました すみません』




YG「ん おつかれ 帰るか」





並んで歩くと、改めてちっさい。


小さくて手足が短くて、丸々としてるよな。




小さい子が丸々してて可愛いってのは

こういう感覚なのか。




大人の女とは全然思えないから悪いけど。





『今日も帰り騒がれましたよ。ユンギさんとなんでって』



YG「そうか」



『仕事の作戦会議ですって言ってますけど。』



YG「まぁ嘘じゃないな」




『あ 安心してください。誰も私なんかと
　どうのなんて、疑いもしてませんから』




YG「自虐的だな、相変わらず」






俺がこんな風にこいつを迎えに行くようになったのは
確かに仕事。




仕事をあれこれ遅くまでやってしまうこいつは、
時間を決めないと早く帰れない。




昼間ずーっと我慢してストレス溜めやすいってわかったから
６時に終わることを約束して、遅いときは迎えに行くようにしてる。





仕事も早く切り上げられるし、無駄に残業頼まれないし、
ストレスも減るだろう。



ついでに、菓子を食べるのを予防するため。






『やっぱユンギさんがいると、抑止力になりますねぇ』



YG「食欲なくなるか」




『はい‥緊張するので』



YG「俺が怖い奴みたいだろ」



『みたいじゃなくて、怖いですよ』




YG「‥おい」




『ごめんなさい』



YG「お前くらいだぞ俺にそんな事言うの。」



『すみません調子に乗りました』







なんだかんだ打ち解けてはきたのか。


遠慮されるよりいいけど。


本音で一度ぶつかったのがよかったってとこか。



　
YG「で、今日の晩飯は？」



『温野菜サラダとお魚です』

　


YG「ん わかった」







歩いて向かった先は‥





『ただいま。そして、どうぞ』


YG「ん 邪魔します」







Aさんの家。

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