苦手だって【HS】

バル ページ8

HS「スペインバルですか」



『はいお酒の種類も多くて、食事も提供してます。』





ここはいわゆる、バルらしい。



スペイン料理のお店で、よく見ると店内のあちこちにオシャレな外国の雑貨が並んでいる。



雰囲気がいいのはそれか。

ヨーロッパ風のオシャレな感じが漂っている。



もともと小さな食堂だったのをオーナーがバルにしたらしく、全体的にすごく小さい店だ。




使いづらくて困っていたので、この機会に改築することにしたそうで。







HS「担当は東さん、ということでいいですか」





『はい、来年の春から店長になる予定なんです。
　なので全般私が担当させてもらいます。』




へぇ 若いのに店長さんか。

意外だな。







HS「お若いのにすごいですね」




『いえ、ここはあまり人数もいないですし、みんな若いので私なんて若くもないですよ。そちらこそ、お若いのに社長さんなんですよね。驚きました。』





HS「父の工務店なので。まだまだ半人前です。」






『いえ、責任が違いますよ。尊敬します。』







お世辞でもちょっと嬉しい。





こんな若いのに社長だなんて、頑張れよとよく言われるけど

こんな風に言ってくれることはあまりないから。





しかも、真面目そうで、丁寧に話してくれるから

とても感じがいい人だ。





この間は女の子、なんて思ったけど、

とても控えめで、おしとやかな女性らしい。




顔はやっぱりかわいくて、童顔だからか

幼く見えるけど、歳は俺の２つ下。





あの酔っ払った姿とはまるで別人だ。





この日はいろいろ要望を聞いて、
今後の打ち合わせをして、終わることに。




うちでやらせてもらえるかは、とりあえず見積もりをさせてもらって決めるという。





これは気合い入れてやらせてもらわないと。

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