苦手だって【HS】

自分の気持ち ページ27

「好きなんじゃない」



そう言われてしまえば、否定できない。





『‥‥初めて会ったときから、いい人だなと思ってたよ。
　話しやすいし、優しいし、うん。』





「好きってことね」






『でも、その前にキスしちゃうなんて‥』



「２回もね」



『‥２回、なのかな』




「２回じゃないの？」




「１回目はお店で、ご飯食べてて、、
　２回目はこないだ、、、

　でもね、帰り際に、改めてもっかいされたの。』





「え？ちゃんと覚えてるの」



『だって目があいてる状態でされたから。
　これは忘れないで、って言われたし。』




「なにそれ。普通にキスされたってこと？」




『うん‥そう なるのかな。だから、すごく混乱してて。』




やっと、思ってることの核心をブッチに話せた気がする。






「え 好きって言われてないの？」



『うん‥そもそも私からキスしてって迫ってるわけだし、
　好きだからとは限らないでしょ。私が覚えてないのが
　嫌だったのかも。仕返し？とか』





「うーん‥どういうつもりなんだろうね。
　まぁそれは本人に確かめるしかないけどね。」




『うん‥まだ改築のことで何度も会わなきゃいけないし。
　気まずいなぁと思って。』





「お酒はなしで、ちゃんと話したら。
　自分の気持ちも確かめてさ。」





そうだよね。



飲むと、途中でわたしはやらかしちゃうし。




ホソクさんといると、余計にそうなりやすい気がする。








“来週打ち合わせお願いします”






ちょうどきた彼からのメールに、胸がドキドキしてる自分。







向こうは仕事でも、会えるのがこんなに嬉しいなんて。




わたしはやっぱり、そうなのかな。







自分の気持ちに、ちゃんと向き合いたいなと思った。

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