苦手だって【HS】

勢い ページ24

『チュー』



ここへきてまた始まってしまった。




本当にたちが悪いこの子は。






HS「酔っ払いさん。ダメダメ」




『ん〜チュー』





だから首に巻き付いてこないでって。





HS「こら。やめなさい笑」




わかってる。


俺が理性を保たないといけないんだろう。




『ん〜』




なんでこんなにキスしたがるの。



俺がこのまま抵抗しなかったら、またするんだよな。






HS「Aさーんわかってる？」





『ん〜』





HS「またチューしちゃうよ」





『ん〜』




わかってるのかな。



さっきの知らない男にも、こうやって迫ってたのかな。



相手が誰でもこうなっちゃうってことか。




なんなんだよ。






なんか妙に腹が立ってきた。





彼女の肩をもって、強い力で抵抗したら、



勢いで、ベッドに押し倒してしまった。





いや、押し倒そうと思ったのかもしれない。




彼女を上から見下ろして、何とでもできる体勢。






HS「あのさ‥」





『ん‥む‥』






気持ちよさそうに寝ぼけてるのか、目は開いていない。






HS「わかってんのこの状況」






『ん〜』





このままキスをしてしまえば、彼女は抵抗すらせず、されるがままかもしれない。



記憶もないかもしれない。




俺のものにしてしまおうか。





そんな考えがずっと頭の何処かにはある。





でも、それでいいのか‥





『ん‥‥チューして』







もういい。







引き寄せられるように、彼女の唇にキスをしてしまった。





『ん‥‥』








気持ちいい。





どうしよう。





やばいことをしてるのはわかってるんだけど、

止まれなかった。

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