スーパーモデルの裏の顔【TH】

大丈夫 ページ10

yourside----



『またか』





あれからそんなに日が経たないうちに、

また例のデリバリーが入った。




あまり親しげに話すのはきっとダメだ。

前回の教訓を踏まえて、今日はさらりと帰ってこよう。





そう思って事務所へ入っていった。











『デリバリーお持ちしました』



コンコンと扉を叩くと、どうぞ、と声が聞こえた。


今日はマネージャーさんとモデルの彼が向かい合って座っていた。





mg「ありかとうございます」




マネージャーさんが立って受け取ってくれたので、渡して帰ろうとしたとき、後ろから話しかけられた。



TH「Aちゃんありがとー」




『あっいえ どうも』





TH「今日はカロリーオフのやつ頼んでみたよ」



『そうですね〜ありかとうございます』




mg「‥おいって‥‥すみません、馴れ馴れしくて」








『いえ、そんなこと』





やっぱり彼と話すことはあまり望まれてないのか、
制するようにされるので、戸惑ってしまう。








TH「Aちゃんは、大丈夫だよ、ね」





『えっと‥？』




TH「俺とこうやって喋っても、別に変な顔しないやん」





『なんで変な顔するんですか』





ちょっと意味がわからなくて、質問してしまった。



mg「おいって。迷惑だろう、仕事中なんだぞ。」



マネージャーさんは困った様子を見せるものの、

気に留めることなく話してくる。






TH「俺 喋るとイメージ違うやろ」




『え まぁ でも別に』






TH「Aちゃん、戸惑わずに普通に話してくれるやん」






mg「すみません、こんな奴で‥‥イメージがあるので、
　 内緒にしてもらえると有り難いんですけど」







『‥あ 誰かに話したりしてないので大丈夫です。』






なんかよくわからないけど、彼と話すということは
やはり隠しておかなければいけないことらしい。



イメージがあるんだな、やっぱり。




『それでは、失礼します』




TH「またね〜ありがと」



子どもみたいな笑顔で手を振ってくれたので、
私も振り返した。






『また』





マネージャーさんにも頭を下げて、帰ってきた。

指名→←生い立ち

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す