スーパーモデルの裏の顔【TH】

可愛い ページ16

「かっこいい〜♡」


「イケメンすぎ。」


「めっちゃクールそうじゃない？」


「実物に会えたらヤバイよね」






実物に会えたら‥まぁいろんな意味でヤバイよね。







今日も街中で彼の顔面がアップになっている。



それを見上げてキャッキャと盛り上がる女の子たち。





サブマネージャーになってもうすぐ一ヶ月。




彼の見張り番というか、話し相手というか、
お世話をするという仕事内容。




それなりに責任をもって、頑張らせてもらってる。




今日は彼が食べたいという新作のドーナツを買いに、
外へ出た。







ビルの上の方に映る顔。

改めて見上げたその顔は、これでもかというくらい完璧だ。





メイクの力もあるとはいえ、
国宝級に整ってるのは間違いない。




ブランドのロゴに負けないその存在感。



かっこいいよね、そう思うよね。


私はこの人と毎日一緒にいるんだよね。



さっきの女の子たちが知ったらどう思うだろう。










ビルへ戻り、事務所の彼の元へドーナツを届けに行く。





TH「おかえり〜ありがと」



『これでよかった？』



TH「わぁ〜！おいしそ♡」






ドーナツを覗き込む瞳は、まさに純粋な子ども。








TH「おいひいおいひい」



『ちょっ 手洗った？もう 拭いてこれで』




慌ててウェットティシュを彼の手に差し出す。





彼はドーナツを頬張りながら、
とろけそうな顔になってる。





TH「は〜しあわせ」






なにそのバブい顔。

天使ですか。





『あ〜あ〜チョコついてる』



口周りについたチョコクリームをナフキンで拭いてあげる。



TH「おいしい〜フフフ」





これが、あの、国宝級イケメンモデル。







実物は‥‥




小さな子どものように純粋で、おいしいモノに目がない

普通の青年。



いや、少年？




成人してる大人の男性なんだけどね。






たまに小さな男の子の面倒を見てる気分になる。






TH「今日は次で終わりやっけ？」



『撮影はこれで終わりだけど、衣装あわせがあるから』



TH「そっか〜ドーナツで元気出た。がんばる」




『フッ』




TH「笑った？」





『いや、可愛いなと思って』




TH「またそれ〜いつも可愛いっていうやん」




『ごめんごめん 褒め言葉だよ』




だって、本当に可愛いんだもん。

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