目撃 ページ29
NJside----
肩にもたれて寝かせた日。
あの日の彼女の温もりが、なぜか体に残っている。
ほんの数分の出来事なのに、鮮明に覚えている。
寝顔はさすがに凝視できなかったけど、
隣で寝息を感じて、脈拍が速くなったのを覚えてる。
冷静さを欠いてしまい、恋人に怒られるなんて口にしたら、恋人はいないと言った。
いないんだ、とほっとした自分。
これは、この感情は、
恋
と呼ぶべきではない。
恋という感情は、脳科学的には説明がつくものらしい。
俺のこの感情も、一時的な脳の働きであって、
冷静にならなくてはいけない。
そう思うのに。
午後になると、Aさんが来ないかとどこかで期待している自分がいる。
来ないと少しさみしいとさえ思う。
来ると、その笑顔で心が動く。
彼女に執着しているんだろうか。
そんなある日。
ジン先生との夕食中。
会いたかったAさんを見かけた。
JN「どした？知り合い？」
NJ「ああ、ちょっと」
彼女の隣には、いつもの彼。
恋人はいないと言ってたけど。
でも土曜日に、こうして二人で食事する仲なのか？
手には買い物したであろう紙袋をもっていて、デートか。
大学で見かける時よりもオシャレに見えるのは気のせいか。
JN「あの子、うちの学生だよね。テヒョンくん、だっけ。
俺の授業とってたことあるよ。有名人だよね。」
NJ「‥‥」
JN「彼女かな。あの子も見たことある。確か数学科の子？」
NJ「‥‥」
JN「可愛い子だよね。知り合い？」
NJ「‥‥」
JN「聞いてる？」
NJ「‥‥」
JN「‥‥‥もしかして、あの子がAさん？」
NJ「‥はい。」
テヒョンくんと向かい合って、ふわっと笑うあの顔を見たら、言葉では説明ができない複雑な気持ちがした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 518人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ごまきち(プロフ) - haru418さん» ありがとうございます!大好きなナムの魅力を感じていただけたら本望です！ (2022年11月27日 4時) (
レス) @page44 id: 0dbf849285 (このIDを非表示/違反報告)
haru418(プロフ) - このお話しのナムさん、最高にキュートです。更新楽しみにしています！ (2022年11月26日 22時) (レス) @page41 id: 51924f2e98 (このIDを非表示/違反報告)
ごまきち(プロフ) - tyaiさん» ありがとうございます☺ナムの魅力が届きますように‥！ (2022年11月26日 15時) (レス) @page19 id: 0dbf849285 (このIDを非表示/違反報告)
tyai - すごく面白いです。どうしたらそんな素敵なお話が書けるのですか？大好きです！頑張ってください。 (2022年11月26日 8時) (レス) @page31 id: 4eebb26101 (このIDを非表示/違反報告)
ごまきち(プロフ) - lalacampanella3さん» ありがとうございます☺一つの話の最中はその人に恋してしまうので、完結したい派でして。励みになるお言葉です☆ (2022年11月26日 6時) (レス) @page31 id: 0dbf849285 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ごまきち
| 作成日時：2022年11月23日 10時
