陽だまりの先生【NJ】

馬鹿 ページ25

JN「馬鹿なの？」


NJ「‥‥辛辣ですね」







今日はモヤモヤについてなんとなく話したら、
開口一番、馬鹿だと言われてしまった。






JN「恋人かどうかなんて、そんなの本人に聞けば？」


NJ「いや、俺が聞く理由がないでしょう」


JN「気になってるじゃん。正当な理由だと思うけど」


NJ「いや、気になってるわけでは、、」






別に、恋人か尋ねないと何か支障があるわけでもない。





NJ「二人でいる男女が恋人である確率はどれくらいなのか。
　 何を持って調べることができるんでしょう」




JN「知らないけど」




もぐもぐと食べながら、なぜか呆れてるジン先生。




JN「付き合ってる確率なんて、データでしかないでしょ。
　 その子が付き合ってるのかどうかに対しては、
　 なんの裏付けにもならないでしょ。」



NJ「そうなんですかね」



JN「何千人分のデータで分析した確率があったとしても、
　 その子の恋人に関しては、一分の一でしょ。
　 本人に聞けば確実。それだけじゃないの。」





NJ「‥‥‥」





たまに、痛いところをつかれる。

頭の回転が速い先生には、たまに言いくるめられてしまう。





JN「それより、気づいてる？自分が何言ってるか」



NJ「だから、恋人かどうかの確率は、、、」



JN「一人の女性に恋人がいるのかどうか、
　 そんなに気にする感情を、何ていうの」



NJ「まさか、恋、とかそういうことですか」




JN「一応知ってるんだ」




NJ「馬鹿だと思ってます？」



JN「思ってるよ」





ハッキリ言うんだ。





NJ「違いますよ。別に恋はしてません。」



JN「何でそう言い切れるの」



NJ「彼女は学生で、歳も５つも違います。
　 講義を真面目に受けてくれるいい子です。」



JN「だから？理由になってないと思うけど。」



NJ「自分を慕ってくれた子に対する、愛着というか、教師が生徒に対して抱く感情なんですよおそらく。」



JN「そんなのある？22歳なんてもう成人だよ。大人。」



NJ「でも、そんな感情で、恋だとか錯覚して自分を見失いたくありません。彼女にも失礼です。」


JN「お前、一生独身だよ」


NJ「かもしれませんね。」





世間一般的には、これを好意と呼ぶのかもしれない。


恋愛？


いや、俺には、縁のない話だ。

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