お気に入り ページ21
最近、先生に新たなルーティーンができたらしい。
今まで講義室と研究棟を行き来するだけだったのが、
図書館に寄ってそのあと、学内のコンビニでコーヒーを買っているのだ。
相変わらずストーカー並みに先生を観察してるため、
一日の動きは把握してしまうのだ。
お近づきになりたいんだけど、コーヒーは飲めないしな。
講義の後は他の子に話しかけられてるし、なかなか話すこともできてないので、図書館で会ったときがチャンスかなと思い、声をかけた。
『先生』
NJ「あ こんにちは 勉強ですか」
『はい。先生は?』
NJ「俺は読書が趣味なので。今までは買ってましたけど、
ここで借りればいいかなと思って。」
『オススメの本、ありますか?読んでみたいです』
かなりの勇気を出した。少し前の私なら考えられないな。
NJ「どういうのが読みたいですか?ジャンルは?……」
先生は、いくつかのオススメを教えてくれた。
わたしは、その中からとりあえず3冊借りることに。
一緒に図書館を出て、階段を降りていった。
NJ「これから読書タイムです。」
『いいですね。私もそうしようかな。講義終わったし。』
NJ「僕は好きな場所があって、良かったら行きます?」
『‥‥ハイ!』
嬉しい。
先生から誘ってもらえるなんて、夢のようだ。
今日の私はついている。
連れて来られたのは、研究棟の先生の研究室の方の中庭。
私は来たことがないところだ。
『わぁーいいですね。』
NJ「ここで、コーヒー飲みながら読書です。昔からお気に入りなんですよ。」
静かで、緑があって、とても落ち着く。
先生はそこにある一つしかないベンチに腰掛けると、
座りますか、と声をかけてきた。
隣って。
幸せすぎる。
ベンチの端の方に座り、先生が読書する横顔を少し見る。
わぁーかっこいい。
ドキドキしてどうにかなりそうだったので、本に集中しようと、前を向くけど、なかなかドキドキはおさまらない。
でも、徐々にその空気が心地よくなってきた。
穏やかな時間だな。
日が適度に温かい。
日陰もできて、暑すぎない。
隣に大好きな先生。
すごく幸せだな。
しばらく読んで、先生と別れた。
『ありがとうございました。また、ここ来てもいいですか』
NJ「もちろん。また」
先生のお気に入りを、また知ることができた。
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ごまきち(プロフ) - haru418さん» ありがとうございます!大好きなナムの魅力を感じていただけたら本望です! (2022年11月27日 4時) (レス) @page44 id: 0dbf849285 (このIDを非表示/違反報告)
haru418(プロフ) - このお話しのナムさん、最高にキュートです。更新楽しみにしています! (2022年11月26日 22時) (レス) @page41 id: 51924f2e98 (このIDを非表示/違反報告)
ごまきち(プロフ) - tyaiさん» ありがとうございます☺ナムの魅力が届きますように‥! (2022年11月26日 15時) (レス) @page19 id: 0dbf849285 (このIDを非表示/違反報告)
tyai - すごく面白いです。どうしたらそんな素敵なお話が書けるのですか?大好きです!頑張ってください。 (2022年11月26日 8時) (レス) @page31 id: 4eebb26101 (このIDを非表示/違反報告)
ごまきち(プロフ) - lalacampanella3さん» ありがとうございます☺一つの話の最中はその人に恋してしまうので、完結したい派でして。励みになるお言葉です☆ (2022年11月26日 6時) (レス) @page31 id: 0dbf849285 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ごまきち | 作成日時:2022年11月23日 10時